入社一日目、私は右も左もわからなくてパニック。


ずっとコンピュータ室でパソコンをいじっていた。


周りを見ると、日本語ワープロで書類を作っている人が三人もいた。
しかもスピードがめちゃくちゃ遅い。


代わりにやりましょうか?と言いたいほど。


何とか一日目を終え杉原さんに電話した。


「右も左もわからなくてパニックだったの。放置されてるし。何かね、私は社長の息子がしていた仕事と、コンピュータシステム管理をするみたい。でもね、何もかもが古いの。驚いてしまった。気ばかり張って疲れちゃった」


杉原さんは笑った。


「そうか、社長の息子の代わりとはずいぶん見込まれたな。頑張れ。うちの会社だって全てが古いぞ。でも少しずつ新しく変わる時、おまえの力が発揮されるって事だよ」


杉原さんと話をして、私はようやく張り詰めていた気持ちが落ち着いた。


その後、用事があって美和子の家に行った。


美和子と子供達は「うわぁ、かっこいい」とスーツ姿の私を見て言った。
初日だったのでスーツで出社したのだった。