「えっ?いつ?どこへ?」


思わず出た言葉。


中田が行方をくらましたという情報だった。
一人ではなく一緒に暮らしていた女性と共に…


以前、デパートに勤めている女性と付き合った後、スナックを中田の援助で地元に開店したと噂された女性がいたがどちらでもなく、県内一の繁華街でスナックをしている女性とのこと。

その女性は中田の奥さんを名乗り二人で色んな所に現れていたよう。


いくつかの金融業者からお金を借りまくり(自分の実家も担保にして)、返済もしないまま行方不明になったらしい。


唖然とした。


でも、離婚していて良かったとも思った。


そして、遠くに行ってくれて、二度とここには戻ってもらいたくないと。


私と珠里をないがしろにして、自分の好きな事をして暮らし、挙げ句に自分の親をも捨て、借金まみれになり女性と行方不明…逃亡?

どっちにしろ、今後はまともな人生を送れないであろう。


私と珠里はすでに新しい道を歩み始めている。珠里の父親だと名乗ってほしくもない。


中田が逃亡したという噂が広がり、私を心配する人達から連絡があった。


私が、借金騒動には関わっていないのを聞いて皆、安堵してくれた。


「落ち着いたら出ておいでよ」
「またゴルフしようね」
「大変だろうけど頑張ってね」


色々言葉をもらった。