実家の両親に訪ねて来た男二人の事を話し、名刺も見せた。

「やっぱりね」母が言った。
普通の収入では出来ないような生活をしてたから、借金があるだろうと母は予測していた。

私も中田に聞いた事があった。もちろん本当の事を話すはずもないし郵便物も実家に届くようにしていたのか特に疑うような物はなかった。

突然外車を買ったり、着るもの身に付けるものは高級品、休みの日はもちろん仕事を休んでまでゴルフに行き、毎晩のようにゴルフ練習場か飲みに行き、オンナをつくり…余裕のある社長さんじゃないのだから…


「そこ一軒だけじゃないかも知れないわね。まさか保証人とかのサインはしてないでしょうね?」と母は私に言った。

当然、私はサインしたことなどなかった。

「引っ越してこっちに戻ったら、こっちにも訪ねて来るかもしれないね。毅然とした態度でいないと」とも母は言った。


珠里を実家にあずけて、私は引っ越しの為の荷物を全部まとめて再び実家に戻り泊まった。