どうしたんだろう。
何の話だろう。
わざわざ会って話をしなきゃならない内容って何?
キッパリ別れたいって言うの?
でもそれ言うのって私の方だよね。
待ち合わせの駐車場に近づくにつれドキドキして来た。
杉原さんは既に待っていた。
自分の車を停めて必死に走って杉原さんの車に乗った。
「何でそんなに走って…」と笑っていた。
「大事な話があるって、どうしたの?」
息をきらしながら私は聞いた。
「話は食事しながらでもするよ。俺の仕事の話だよ。今日は会えて良かった。でも現場からおまえの車が通って行くのを何度も見たよ。気を付けて行けよって思っていたよ」って明るく言う杉原さん。
「本当ですかぁ?」と私も笑た。
話の内容は私にはとてもショックだった。
最大手ゼネコンからの依頼で遠くの県に行って大プロジェクトに参加する、10年位はお盆とお正月くらいしか戻れない、だからしばらくは会えない、完成して戻って来た時にはおまえは結婚して子育てしてるだろうなぁって内容。
家族で赴任する……
私は、私は…どうしたい?
一緒に行きたいよ…
家族で赴任じゃないなら、私は親に勘当されても一緒に行きたい。
でも、無理なんだよね。
お別れなんだね。
茫然としてしまいすぐに涙は出なかった。
日本ではかなり有名な構築物です。
後に杉原さんから本当に大変でめげそうになった。
夜、外に寝そべって星空を見て涙を流した日々があったと聞いた。