2016年12月29日
奇跡の夜の翌日は、目もうつろで呼びかけても焦点が合わない状態だった。
腹水で大きかったお腹もいつのまにかしぼんできていて、苦しみから解放される時が近づいてきているんだ…と感じられた。
私も家族も心の準備は出来ていた。
最期の瞬間は絶対私が見届ける!朝起きたら逝ってしまっていたということだけは嫌だと思った。
ずっと傍らに居た。
そして、この日の明け方、脈がゆっくり静かにトーンダウンしているのを確認し、コトリ…と打ったまま触れなくなった。
あぁ…。心の中でそうつぶやくのが精一杯だった。
そして、すぐ我に返り、時計を見て時間を確認した。
午前4時10分。
主治医に来てもらった時にはっきりと告げられるように、しっかり記憶しておこうと思っていた。
それからすぐ、別の部屋で寝ていた家族皆んなに聞こえるように「脈が触れなくなった!」と伝えた。
皆飛んできてベッドを囲み、「お父さん!」と呼びながら皆で泣いた・・・。
「ありがとう。」とか「頑張ったね。」とか言いながら・・・。
家族に囲まれて、夫は最期は苦しむことなく眠りながら旅立っていった。
自宅で、とても静かで自然な最期だったと思う。
悲しくて寂しくてたまらなかったけれど、ちゃんと私が看取れたことでその分の後悔は減ったような気がした・・・。
もっと看てあげたかった、もっと好きなものを食べさせてあげたかった、もっと、もっと・・・挙げればきりがない。
きっと夫は私に迷惑かけたくなくて、急いでいってしまったんだと思った・・・。
そして、葬儀も年内で終わらせ、正月は親戚にもゆっくりしてもらおうと考えていたんだと思う。
そういう人だった。
本当によく頑張ったと思う。
もう病気のしんどさや辛さを我慢しなくてもいいと思ったら、これで解放されてよかったねとさえ思った。
闘病生活はつらくて大変だったけど、共に過ごした日々は本当に幸せだった。
たくさんの思い出を本当に有り難う・・・。
完
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※サイレントシーズンの最後の何回かは当時書いていたブログを一部修正してアップしました。