新明解だいがく生かつ辞典 -反省堂- 風の谷の13番目の大学生 -373ページ目

ノギスの読み方 060516

1.目的
金属球の直径と質量との関係を測定してその金属球の密度を求める。また、この実験を通して測定値(データ)の取り扱い、グラフの利用法、真の値を推定する方法を学習する。


2.実験装置
ノギスは、長さ、厚さ、直径、深さなどの測定器である。図1に示されるように、測定対象の長さに応じて主尺にそって副尺の位置が移動する構造である。長さ、直径などは2つのジョーの内側にはさみ、内径は2つのくちばしの外側は(内側測定面)をあてて測る。深さも測れるものがある。必要に応じては止めねじで副尺を固定してから読むこともできる。
副尺には、主尺の19目盛(長さ19mm)を20等分した目盛をもつものと、39目盛(長さ39mm)を40等分して、その奇数目盛を消して20目盛にしたものが主として用いられている。この副尺では0.05mmまで読める。


[注意1]:目盛を読むときは、目盛面に直角の位置に目をおかなければならない。斜めの方向から読み取ると読み間違えることがある。この誤差を視差という。

[注意2]:目盛線を斜めに照らすと影のでき方によって測定誤差となる。真上から、または目盛線の方向から照らすこと。これはすべての目盛線について言えることである。    


3.実験方法

 大きさが数種類の金属球の直径Dを、ノギスで、またそれらの質量mを電子てんびんで測定して密度を求めた。

・ノギスを用いて金属球の直径Dを測定した。ノギスの測定は1/20mmまで読み取って記録した。球は真球でなければならないので、互いに直行する3方向の直径を1回ずつ測定して、それらの平均値を直径とした平均値は1/100mmまで求めた。

・金属球の質量mを電子てんびんで3回測定し、その平均値を1/100gまで求めた。

・以上のデータを見やすいように表にまとめた。

・測定した金属球の直径(横軸)と質量(縦軸)との関係を、普通(等間隔)目盛りの方眼紙と両対数目盛りの方眼紙との2種類のグラフ用紙にかいた。そして、両対数方眼紙上にプロットして直線が得られたことを確認した。

・両対数目盛りの方眼紙のグラフでプロットしたマークが傾き「3」の直線上に平均化するように直線を引いた。この直線から、ある直径の質量を読み取り、上の式(1)を用い、金属の密度を求めた。

・測定した球の直径と質量とのデータの組み合わせを偶数個つくり、それぞれの対数値を求めた。それらの値について「∑⊿法による直線の決定」を用いて傾きが「3」の直線の上の式を求め、上の式(1)を用いて密度を求めた。


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