「レンズによる結像」060606 | 新明解だいがく生かつ辞典 -反省堂- 風の谷の13番目の大学生

「レンズによる結像」060606

1.目的
レンズによる結像の位置の関係と倍率を調べる。
この実験では主に与えられたレンズに対し、物体とレンズとの間隔Sを変えて、対応して生ずる像の位置と倍率とを観測する。レンズと像との間隔をS′として、SとS′との間の関係式を求め、その結果を利用して焦点距離fを求める。また、倍率の測定からもfを求める。


2.結像の理論

一般の近軸結像

(1) 光軸上のある特定の一点Fから出る物空間の光線は、光学系を通過ののち光軸に平行に進む。この点Fを物空間焦点という。また、光軸に平行に入射する光線は、その光学系を通過ののち、すべてある特定のF′を通る。このF′を像空間焦点という。

(2) Fを通るすべての光線がそれぞれただ1回だけの屈折の結果として光軸に平行となったものであると仮想すると、この仮想の屈折の生じた点はすべて1つの平面上にある。この平面を物空間主平面という。同様に、F′を通る光線について像空間主平面が定義される。またそれらの平面と光軸との交点をそれぞれ物空間主点、像空間主点と呼ぶ。主点と焦点との距離fとf′とは、それぞれ、物空間焦点距離及び像空間主点距離と呼ぶ。

(3) 光軸と任意の角度をモッテ系に入射する光線のうち、光軸上のある特定の一点Hに向く光線は光軸上の点H′から角度を変えずに光学系を通過する。このHとH′とを節点という。



レンズ系による結像
次に空気中におかれたレンズ、あるいはレンズ系について扱う。
上に述べた一般的に述べたことのほかに次の2つのことが成り立つ。

(1) 両方の焦点距離の大きさが等しい。
(2) 主点と焦点は一致する。

図1に示すように、物体の一点から出る光線は、次のようにして定まる一点に結像する。
すなわち、点Pから光軸に平行に進み像空間主平面上の点R′に達した光線は、そこで屈折し焦点F′を通る方向に進む。また、点Pから焦点Fを通る方向に出た光線は主平面状の点Rに達し、そこで屈折し光軸に平行に進む。この2直線の交点P′が物点Pの結像点である。あるいは、点Pから節点に入射した光線は対向する節点から方向を変えずに進むので、この関係を利用しても結像点が得られる。


これから、次の2つの関係式が得られる。
                       (1)
ここで、sは物空間主点Hより物体一Oにいたる距離であり、同様にs′は像空間主点H′より像点O′に至る距離である。 sの符号はOからFの方向に向くとき+を、反対の方向に向くとき-をとるものと約束する。 また、 s′の符号はO′からF′の方向に向くとき+を、反対の方向に向くとき-をとるものと約束する。

次に、倍率mを、物体の長さをY、その像の長さをY′として、
       で定義すると直ちに、
                        (2)

薄肉レンズ
この場合にも式(1),(2)は成り立ち、さらにHとH′の間隔は0としてよい。すなわち、レンズの中央から物点までの距離をS′とすると、
                   (3)
                    (4)

3.実験装置と実験方法

図2 実験装置

物体として透明ガラス目盛り板Aを用いその後方から電球で照明した。レンズLによる目盛り板Aの結像の位置と大きさを調べるため、すりガラスの目盛り板Bを用いた。L,A,およびBは、それぞれ支持金具に取り付けられて、光学台の上におかれた。支持金具の指標の位置L、A、Bを光学台の目盛り尺により読み取れた。このようにして測定された物点と像点のレンズからの距離をSおよびS′とした。また、B上に結像したAの2本の目盛り線の間隔を、Bの目盛りより測定して、倍率mを求めた。
焦点の位置(S′=∞となるSのこと)は、物体として針Pと、平面鏡Mとを用いて測定した。焦点に針を置くと、Mにより反射された平行光線により、Pの位置にPの倒立像が得られることを利用した。
実験方法

(1) 結像位置の測定について
レンズと目盛り板の位置に対し、目盛り板Bを移動させて、鮮明な像が目盛り板Bのすりガラスの面に観測される位置を探し、A,B,Lの位置を光学台の目盛り線で読み取った。この時どこで最も鮮明な像が得られるか判断するのは難しいので、結像位置の測定には不確かさが伴っているだろう。その範囲を観測してそれも記録し、結像位置の測定の誤差とした。

(2) 倍率の測定について
Bが光軸に対して傾いていると、像は小さくなるから、像の大きさが最大になる角度に保たれなければならない。これはまた、結像位置の判定にも必要なことである。

(3) 測定の範囲
光学台の長さを一杯に利用して、SとS′の関係と同時に、Sとmの関係を測定した。最初に、図2(a)に示すとおり、光学台の両端に目盛り板Aと目盛り板Bとを置き、レンズを移動させて、結像の位置を探した。大体の位置が求められてなら、レンズと目盛り板Aとは動かさないで、目盛り板Bを調節して、正確な結像位置と倍率の測定とを行った。次からは、Sについて5cmずつを2回、さらに10cmずつを2回増加させて、5点の測定と、そしてさらに、実験室の遠方の壁面を物体とし、測定を行った。

(4) 焦点の測定について
図2の(b)に示すとおり、この時に限り、物体として針Pを用いた。これがレンズの焦点にあれば、レンズの後方無限遠点(S′=∞)に結像した。従って、レンズの後ろに平面鏡Mを置きその光線を垂直に反射させて、再びレンズに入れると、もとの位置に倒立の実像を作ることができた。針の先端の高さと平面鏡の角度を調節して、針Pと倒立像の先端を一致させた。その両者が同じ位置にあることを確認するには、目の位置を左右どちらに動かしても相対的に動かなければよい(針とその像との間に視差がないこと)。この場合には、レンズ位置Lを固定しておいて、物体位置Aを調節するので、測定誤差はAに入れた。



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