読書感想文(銀二貫)
『銀二貫』
高田郁/幻冬舎時代小説文庫/平成22年8月5日
大坂天満の寒天問屋の主、和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で焼失した天満宮再建のための大金だった。引きとられ松吉と改めた少年は、商人の厳しい躾と生活に耐えていく。料理人嘉平と愛娘真帆ら情深い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、またもや大火が町を襲い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す……。
求めたものは、一つの味と一つの恋。
もう結構早い段階から涙がぼろぼろでした。何度も襲い来る火事、それでも何度も立ち上がる人々。
最後は文字も読めないくらい泣きました。幸せで温かい気持ちになれるお話です。
↓以下ネタバレあり
真帆の運命が辛くて、辛くて、でもしゃんと生きる彼女のことが、松吉と共に愛おしかった。
最後、松吉が真帆の元へ走る時の感動、この時を待ってた!感がもうとてつもない。
10歳の真帆に出会い、27歳の真帆を娶る。その月日の長さを、祝言のシーンで噛み締めました。
そして、天満宮への信仰故に、寄進料とひきかえに引き取った松吉へいちいちつっかかる善次郎。でもにくめない素敵な人です。
徐々に松吉を認めていき、最後には結婚を泣いて喜び、そして物語の締めのあの言葉。
大袈裟ですが、万感の思いでした。
和助さんの松吉への温かい眼差し、梅吉という朗らかな友。
半兵衛さんという最高の師。
そして、松吉の寒天という世界を広げてくれた嘉平さん。
彼と、そして真帆との約束のために、多くの厳しくも優しい手に背中を押されながら、新しい寒天を根気よく、根気よく求めていく松吉の姿に本当に胸が熱くなりました。
銀二貫。
読み物終わった後、このお金の単位が、優しく響きます。
素晴らしいお話でした

読書感想文(アリアドネの弾丸)
海堂尊
「アリアドネの弾丸」
宝島社
「イノセント・ゲリラの祝祭」以来、久しぶりの本編(・∀・)
初めて海堂さんのハードカバーを買ってしまった…
東城大学病院に導入されたMRIコロンブスエッグを中心に起こる事件の数々。さらには、病院長に収賄と殺人の容疑がかけられてしまう!殺人現場に残されていた弾丸には、巧妙な罠が張り巡らされていた…不定愁訴外来の担当医師・田口公平が、駆けつけた厚生労働省のはぐれ技官・白鳥圭輔とともに完全無欠のトリックに挑む!
以下、ネタバレあり↓
イノセントから若干ついていけてない私(・∀・)
久しぶりのミステリーで読み応えは充分だったけれども…
海堂さんはもともとエーアイを広く浸透させるため(うろ覚え)にチーム・バチスタを書いた訳で。
難しいロジックとかお役人の企みとかそんなことが全く理解しきれてない私には、エーアイ礼讃みたいな感じがぬけきれず、どうも入りこめなかった…
ぐっちーも、最近性格悪っ(・∀・)て思ってしまい。ぐっちーだけでなく、人を見下した態度がいちいち鼻につく。
そんな性格を人は(私も)持っていると知ってはいても。
あと、友野さんの死はあまりにも不当なのに関わらず、ぐっちーや島津さんがそこまで怒らないのが気になってしまった(*_*)よく読みきれてないだけかも。
あと、小百合て(・∀・)螺鈿読まないとわからないのでは?(・∀・)というか小百合あんなキャラだった?(・∀・)
海堂さんの物語は「桜宮サーガ」の中にあって、決して独立していない作品もいくつかある。
それが魅力だけど、人物把握が大変(・∀・)笑
私的が読むのは、ジェネラル・ルージュまでで良かったかも。
多分次も読んでしまうけれども…
うーん。
