丹後地方で出会った難聴のお年よりさんと話していると
「普通にしゃべっている時、あんまり根どいもできん」
「話の中味は分からんけど、みんなが笑ってるから
周りに合わせて笑ってる」との話を聞くことがあります。
「みんなが話しているのは分かる。
でも言葉がはっきりと聞き取れない。」
そうかと言って「えっ、今 何と言った?」と聞き返せるのは
せいぜい1回か2回まで。
みんながおしゃべりを楽しんでいる時に聞き返すのは遠慮の気持ちが働き
尋ねられないのが「あんまり根どいもできない」状態です。
この「根どい」
てっきり丹後の言葉かと思っていたのですが
辞書を引いてみたら「根問い葉問い」との言葉が出てきました。
「わずらわしいくらい根掘り葉掘り聞くこと」との解説があり
共通語のようです。
聞こえても聞こえなくても
人中でみんなとのコミュニケーションを楽しみたいのは誰でも同じ。
難聴のことを忘れるくらいに
遠慮なく人中を楽しめる環境づくりが
「自分らしく幸せに暮らせる地域づくり」につながるように感じています。