ドルチェ・アンド・ガッバーナのジーンズは

なんでたかがジーンズがこんなに高いのか

と思うけれど

かなりかっこいいと思う


イタリア人の店員が

僕の姿だけでサイズを言い当てる


試着すると確かにぴったりだけど

ちょっと緩めが好きな僕は

もう一つ上のサイズをはいてみた


たしかにモモもラインはダブるが

はき心地は楽だ


こっちにしようかと思うというと

彼は最初のサイズがいいと言って聞かない


絶対にそのサイズがかっこいいという


実はこういう頑固なイタリア人が僕は好きだ



数年前、ミラノのタニノ・クリスティーで

靴を買ったときも


女性店員は

きつくて痛すぎるくらいの靴を

がんとして譲らず


どんなに足の甲が痛いと言っても

それ以上のサイズを出してこなかった


で、結局、はきなれるうち

その靴は見事に足の一部となった




ファッションは俺に任せとけ

という彼の自信が

びしびしと伝わって来て

デザインもサイズも見事に決めていく


そして、圧巻は裾をカットするとき


後ろと前と横のラインを

事細かにテーラーに指示していた


スーツでもここまでこだわらないのに

ジーンズでこんな風にカットするのは

初めてだ



僕もメーカーに勤めるものとして

彼のように

自社製品に対する圧倒的自信を持たねばと思う


ブランドとは消費者が培うイメージではなく

メーカーが絶対の自信を持って

譲らないものを言うのだと

今日のイタリア人から学んだ