<今回のお言葉>
「アメリカは世界で最も輝かしい自由とチャンスの国なのです。だからこそ標的にされたのです。/America was targeted for attack because we’re the brightest beacon for freedom and opportunity in the world. 」
第43代アメリカ合衆国大統領ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)
アメリカ同時多発テロ事件の演説より
日本語字幕の動画が見つからなかったので、英語オンリーでご容赦。
アメリカの同時多発テロの犠牲者は3、000人弱と言われています。で、当時アメリカの大統領だったブッシュJr.は報復じゃ~、いや正義の戦いじゃ~ということで「対テロ戦争」にアメリカは突入します。
翌10月には「オペレーション・インジュリング・フリーダム(不朽の自由作戦)」というカッコイイ名前をつけて、ウサマ・ビン・ラディン(Usāma bin Lādin)を匿っているとしてアフガニスタンを攻撃。タリバン政権を崩壊させました。
そして2003年にはイラクが大量破壊兵器を隠し持っている、といいがかりをつけ「オペレーション・イラキ・フリーダム(イラクの自由作戦)」と銘打ってイラクとの戦争を開始。これには国連の支持を取り付けることが出来ず、フランス、ロシア、中国、ドイツが反対を表明しました。結局、アメリカは戦争に勝利し、サッダーム・フセイン(Saddam Hussein) 大統領を処刑しましたが、大量破壊兵器は見つかりませんでした。
ブッシュ大統領の跡を継いだバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は「対テロ戦争」という言葉の使用を中止して一応アメリカの対テロ戦争が終わったことになっていますが、実質的にはまだパキスタン、アフガニスタンでの戦争は続いています。
アメリカの名門、アイビーリーグの一つブラウン大学ワトソン研究所の推計では対テロ戦争でなくなったアメリカ兵は6、000人以上。もう、それだけで、同時多発テロでなくなった方の倍。戦場にされたイラクで12万5,000人、アフガニスタンで1万1,700人、パキスタンで3万5,600人の何の罪もない民間人が死んでいる。よくもわしらの仲間3、000人殺したな~!って言って始めた戦争で自国の兵士が、最初の犠牲者の倍死んで、他所の国の何の罪もない民間人を自国の犠牲者の60倍近い17万人も殺してる!その他の犠牲者を合計すると、控えめに見積もっても22万5千人ほどが死亡したとしています。
アメリカ人の同時多発テロの犠牲者とか消防や警察の殉職者はヒロイックに扱われ、世界中が涙を流すけど、イラク人やアフガニスタン人の犠牲者が扱われることはない。探せば、人が涙を流すくらい悲しい話、感動的な話はくさるほどあると思うけどな。
アメリカの戦費は対テロ戦争に直接つぎ込んだものだけでも1兆2,830億ドル。まあ、今は極端な円高ドル安ですけど単純に1ドル100円とすると128兆円。日本の国税収入って40兆円ないですからね。日本の国税収入3年分以上のカネを使って、世界中で罪のない人を殺して、この戦争には何の意味があったんでしょうかね。
実はあの戦争はアメリカの石油利権獲得のためだったという説もあったけど、結局石油利権で大きな成果は得られなかったし。
戦争してアメリカの景気が良くなったのかな~と思いきや、アメリカの2011年度の財政赤字1兆3,160億ドル、連邦債務は14兆2,940億ドル。先月には何とアメリカが債務不履行に陥る一歩手前まで行きましたし、国債の格付けも初めて最上位から引き下げられました。失業率も9%と高止まり。これって学校行ったらいつもクラスで4人くらい無収入のお家があるってことだよね。んで中東・イスラム世界で反米感情を高めてしまったよね。ま、罪もない人、誤爆とかでいっぱい殺したからね。そら反米感情も高まるわ。
なーんも良くなってないじゃんアメリカ。
じゃあ、世界は?世界は良くなったの?アフガニスタンは治安の回復も民主化も一向に進まない。イラクは平和になったのか?世界の治安はますます悪化してないか?
イスラエルとアラブ諸国の対立では、アメリカはいつもイスラエルの味方をしてきた。まあ、そのことの是非はともかく、そりゃアラブ諸国にすりゃ面白く無いよね。んで、アメリカ国民はそういったアメリカの歴史的に取ってきた外交とかはどう思うわけよ?
もちろん、政府レベルで言えば、テロにあったから方針を変えるなんて訳にはいかないだろうけど、国民一人一人のレベルで言えば一回なんでこうなったのか、自分の国のやってきたことはどうだったのか省みるいい機会だったと思うけどなあ。
所詮、ブッシュの演説にもあるように「ひがみっぽいビンボーなゴロツキが成功者である自分達を妬んで暴れた。んで、やられっぱなしは悔しいから、正義の鉄槌を食らわしてやる!」っていうレベルで話が進むなら、この先この国に未来はないんじゃないかなあ、と思ったり。私たちはパックス・アメリカーナ(アメリカによる平和)の終わり時代を生きてるのかもしれません。
パックス・アメリカーナが終わるんだったら、日本もいつも小判鮫みたいにアメリカに追従すれば平気なんて時代じゃなくなるよね。
アメリカ様がダメなら、これからは中国様に守って頂こう!
・・・じゃなくて~!!外交、経済、軍事・・・いろいろな面でこれからどこかに頼るのでなく自分達で何とかして行くことを考えないと。
戦後、日本はアメリカに打ちのめされ、アメリカの言うことは何でも聞く、アメリカの良き「手下」であったけど、これからは、そうしたくともできなくなる。実はこれからが、本当の戦後になるのかも知れない。
アメリカ陸軍座間キャンプでの同時多発テロ追悼式典。まあ、こんなの見るとアメさんなら我々は立ち上がらねば~なんて気分にもなりますわね。もちろんテロで亡くなった人には哀悼の意を表したいし、我が身を顧みず職務を果たした消防や警察の人は立派だと思う。こんなテロが許されていいはずがない。けどアメリカの報復で亡くなったイラクやアフガニスタンの一般民間人のことは追悼せんのかい!と思う私は素直でない人?!。