「世界報道写真展2010」を見てきました~。
場所は「恵比寿ガーデンプレイス」内にある「東京都写真美術館」です。


オランダ・アムステルダムに本部を置く世界報道写真財団が、1956(昭和31)年から毎年開いている世界報道写真コンテストの入賞作品を展示しています。今年の写真展は4月からアムステルダムを皮切りに世界45カ国で約100都市を巡回するそうです。日本でも8/8まで東京、その後は大阪、京都、大分、滋賀を回るようです。今年で53回目。63枚のパネルに約200点の写真が展示されています。
まあ。報道写真なのでアートではないのですが、実際に世界で起きていることを文字情報とは違う「視覚」に直接捉えることもも結構大事かなって。
忘れない限り毎年見てます。
今年の大賞はイタリアの方が撮った「テヘランの建物の屋上からイランの現体制への抗議の言葉を叫ぶ女性」でした。

この手のものを見るたびに当たり前のように政治家を批判したり、政治への不満を自由に口に出せる私たちは幸せなのだなって思います。
そういう自由を与えられている人達はこの21世紀になっても一握りなんだなって。まだ、言論の自由が保証されていなかったり、戦争や争い貧困の中にいる人の方が多いんだ。
なぜ争いや戦争はなくならないのか。ちょっと考えてみました。
①まだ社会が未成熟で法よりも武力が支配している社会が多いこと。アフリカ諸国や昔の日本の戦国時代がそうですよね。
②宗教や宗派、イデオロギーなどの価値観の違い。イスラエルとアラブ諸国なんかがそうでしょうか。
③大国の膨張主義や民族間抗争等に見られる他者を支配したいという欲求によるもの。
周辺諸国を次々に併合したり衛星化した旧ソ連や、いまだにチベットや内モンゴル、東トルキスタン(新疆ウイグル地区)、西沙諸島、南沙諸島を支配し台湾、尖閣諸島、沖縄をも視野に入れていると言われる中国なんかがそうでしょうか。
④戦争はカネになる、ということ。⑤それらにより引き起こされた争いによる憎悪の連鎖そのもの。
戦争は最大の公共投資であり最も効果があがる景気対策。武器・軍事物資を大量消費することはメーカーの大量生産、メーカー・商社の大量販売につながる。メーカーが拡大生産すれば設備投資が拡大され、新規雇用が増える。従軍希望者が増えたり徴兵を行うことは失業者対策につながり、戦場で死者が出ることは余剰人口の削減につながり、戦争に勝つことは敗戦国の資源を得ることにつながり、戦争を決断した政治家の人気取りにつながる。
第2次世界大戦以降、アメリカが実質的に世界で最も繁栄する国になりました。お金持ちで貯蓄をあまりしないこの国の人たちは、いっぱい消費してくれました。世界が物を作りアメリカが消費してくれる。これで世界の経済が成り立っていたんだと思います。
しかし、そのアメリカ(アメリカの軍産複合体?)は10年に1度必ず戦争をしなければ体制が維持できないと言われています。40年代は第二次世界大戦、50年代は朝鮮戦争、60年代70年代はベトナム戦争、80年代はベトナムの反動か大きな戦争はありませんでしたが90年代には湾岸戦争、2000年代にはイラク戦争や同時多発テロへの反撃である対テロ戦争。
アメリカが戦争をすることで景気を支え、世界がアメリカに売りつけることによって世界経済が安定しているならば、私たちの何不自由ない暮らしは戦場で誰かが死んでいるお陰ですよね。
古代人は神に生贄(いけにえ)を捧げ、中世の人々は人柱(ひとばしら)を捧げていましたが、現代でもあまり変わらないのかもしれません。
というわけで①から⑤を見てみると、戦争をなくすって難しいなあ・・・。
けど、誰かの犠牲に成り立っている自分の命ならば大切にしなくていけないし、平和とか戦争って何だろうってことを考えさせてくれる写真展なのでした。
↓多分トルコで放送された「車に轢かれて死んだ仲間の心臓マッサージをする猫」をどなたかが編集した動画です。さすがに心臓マッサージをしているわけではないのでしょうけど「起きろよ~」という猫の声が聞こえてきそうで泣けます。死を悲しむ気持ちは猫にもあるというのに、人の命を景気対策に大量に消費する人間という生き物は何なんでしょうね。