短編 週末の恋人たち (20) Fin ご好評に付き、再度掲載

待たせたタクシーに戻る途中で、美佐から話し始めた。

「 願い事、、、ですよね。」


「 … 。 」


「 一人にして下さいって、言ったのは、お礼を言うためです。私、お父さんと中学の時に死に別れてて、何かあると海に来るんです。 お父さんは、海の事故で死にました。 だから片岡さんとお付き合いすることを報告したかったんです。それをお父さんの前でしたかったんです。だから突然、、、ごめんなさい。 」


「 そうでしたか。でも嬉しかった。 」


「 私のわがままばかりで、多分、片岡さんは苦労しますよ。でも、お父さんに世界で一番片岡さんのことを好きでいさせて下さい、ってお願いしました。 こどもみたいですけど、精一杯です。 」


「 ありがとう、じゃあ、僕は一夜で結婚相手も見つけたってことで良いですよね。」


「 いいです。片岡さんが私を好きでなくても、私は愛しますよ。そう父と約束しました。 」


「 わかりました。でも、僕も駄目な人間です。 美佐さん、いや美佐の思うような立派な人間ではない筈です。 だから、あまり期待しないで下さい。 これが僕の条件にしましょう。1つですけど。」


「 いいですよ。条件、了承です。 あとで追加は無しですよ。 」


「 それと、駿、シュン、って呼んでください。」


「 えー、もう、一つ追加ですかぁ。」


「 お互い様でしょ。建設的に行きましょう。」



                 終わり


この話は、ほぼ実話です。。。少し脚色しましたが、今、二人には小学生の子供がいます。 二人で食事に行った日から、僅か3ヶ月で結婚し、2年後には、長男子供をもうけました。 長男は、「海(うみ)」と言います。