短編 週末の恋人たち (8)ご好評に付き、再度掲載
そして金曜日。
美佐は、家を出る前から入念に服装のチェックを怠らなかった。 反面、出勤時に同僚から見られることも考えて、通勤時には、スプリングコートを用意した。
美佐らしいこざっぱりとした服装で、誰が見ても完璧な装いにした。
夕方近くに会社に現れた片岡は、一目散に会議室に入り、部長と話しをしていた。
定時が過ぎた頃、片岡と部長が美佐のもとに現れた。
部長は、「じゃあ、片岡君、契約書類の処理は彼女が担当だから、よろしく頼む。 」と片岡を美佐のもとに残して、去っていった。
美佐は片岡から書類を受け取り、中身を軽く確認すると、月曜日の夕方には出来上がっているので、以降なら何時でも渡せるようにしておく旨を伝えて、帰り支度をした。