超短編 「 告白の日 」 ③

小夜子 (EP3)


小夜子は、恋人の子供が出来たことを伝えた。 彼には妻と子供がいるが、子供の年齢は小夜子の歳に近かった。 世間では、不倫と言うが、そんな事は二人にとっては重要ではなくて、共に同じ時間を過ごすことができることこそが、最も大切なものであった。


「 私は、この子を大切にしたい。 」


「 俺も歳だし、将来、お前にも子供にも苦労をかけることになる。」


「 もう分かっているし、覚悟はあなたと一緒になった時から出来ている。」


「 わかった。 もう名前も考えたよ。 たぶん女の子だと思う。」


「 何で女の子なの? 」


「 そう思うだけ。 陽子って名前にしたい。お前が小夜子だから。 」


「 そう、陽子。 帰らないでって言いたいけど、言わない。」


「 分かった。次は再来月だ。 」


「 私は、あなたがいつ帰って来ても大丈夫な様にしておきます。」


小夜子は母親になったが、彼と共に過ごしたのは、10年で一ヵ月程の時間であった。陽子には妹もできた。