ちーっと、いっぷく。
・・・・連続・私小説・三姉妹のFX・・・・・⑧-2 <トレード編>
海のFX取引のコツは、単純に自分なりに予想をするのではなく、あくまでも客観的に市場をみて、大きな流れを掴むよりも、目先で翻弄されないというものに過ぎないのだと僕は考えた。 ただし海の持っている眼力は、アナリストやデイトレーダー等のFXを専門的に分析してしている人間の部類と違って、単純にブログの記事などを参考にその人の予想に○×を付けて、一番当たる人と外れる人を見極めた上で、その予想または予想の逆を取り入れるというものであった。 私的な感覚を排除することが難しい世界で、ある意味僕には新鮮な感じがした。 何よりも海がFXでそこそこ儲けていることが、腕前の実証なのであろうとも考えた。
海は、僕のPCの前に座り込んで、色んなヒントをくれた。 ブログ中で単純に予想と理由を並べた人、実際に取引をしながら、その顛末を報告している人、為替の動向に影響を及ぼすであろう指標の発表を並べた人、これらのブログやホームページをブックマークして、僕に見やすいようにタグを付けてくれた。
「 お前、だいぶん遅くなったけど、大丈夫か? 」
「 うん、明日、休み。 」
「 えっ? 仕事休み? 」
「 そうだよ。 美奈ちゃんの結婚式、本当はお泊まりで参加の予定だったんだけど、お友達がキャンセルになったから、一緒に行って貰ったんだけど、一人で泊まって帰るってできないでしょ。」
「 そういうことか。 いいな。休み。 」
「 どうしょうかな? 」
「 何が? 」
「 面倒だから、泊まって帰る。 」
「 いいけど、陸姉ちゃんに電話してな。 」
「 うん。 それとお弁当の片付けしたら、お風呂に入るから、お風呂の用意するね。 」
「 お泊りセット用意してんの? 」
「 だから、流れで泊まることになるかもしれないから、用意だけは万全にしておいたの。 」
「 まあ、いいや。 風呂は、ほとんどシャワーだけど、お湯、張ろうか? 」
「 うん、そうしたい。 」
「 で、どこで寝るよ。 」
「 まさか、私をここでざこ寝ってことじゃないでしょ。 」
「 分かったよ。 好きにしていいよ。 」
・・・続く。。。・・・