短編小説 「 金吾の相場奮闘記 」 ⑳ Fin
4年の歳月が流れた。 世間では、中ノ島証券のマルゴの動向は空気の様になっていた。長期間、同じ手法を繰り返せば、世間も馬鹿ではない。
金吾の得た不老取得は、巨額になっていた。ある日、小百合が金吾のもとを訪ねてきた。
「 金吾ちゃん、家が無くなったよ。うち、破産してしまって、、、。」
「 うん、おかみさんと叔父さんは元気にしてる?」
「 大丈夫だけど、お父さんが泣くとこはじめて見た。」
「 そうか。 」
「 これ、おかみさんに渡してあげて。 」と茶色の包み紙を渡した。
「 これ、お金? どうして? 」
「 16の時、おかみさんに預った、利子をつけて返しますって、言えば思い出すかもしれない。」
「 16って? あなたが中ノ島で下働きしていた頃でしょ?」
金吾は、初めておかみさんに会った時のことを話した。おかみさんの言葉がきっかけで、お金のことを考え、学ぶ気になったことすべてを、全部小百合にぶつけた。小百合は、「ありがとう。」と金吾の手をしっかりと握った。
おわり