ちーっと、いっぷく。
・・・・連続・私小説・三姉妹のFX・・・・・⑦-1 <トレード編>

海の急な申し出と、美奈ちゃんの結婚式に出席するとういう大役は、僕にとっては緊張を呼ぶものであった。 クリーニングに出してあったスーツを持ってきて、一番気に入っているワイシャツを出して用意した。 海は僕の部屋の箪笥の中から、カフスとネクタイピンを持ち出し、買い置きしてあった新しい靴下を出して、大きなボストンバックに詰め込んだ。

「 ねぇ、寝起きだし、髭剃ってないし、シャワーでも浴びてきたら。 」と僕にバスタオルを渡した。

 僕は、バスタオルを受け取ると、押入れに入れてある箪笥の中からパンツとTシャツを出して、浴室に向かった。 シャワーを浴びながら、美奈ちゃんの顔を思い出そうと必死だった。 大分前に1度か2度あったことがあるが、気さくな女性であり、男気を感じさせる女性であったここくらいしか思い出せなかった。 浴室からでると、海は自分の化粧をしていた。


「 早いね。 あと、頭のセットだね。 」

「 んー、髭も剃ったし、頭は適当でいいよな。 」

「 一応、男前とは言わないけど、それなりにきちんとしてね。 」

「 そんなにたいそうな、結婚式なの? 」

「 出席者は、200人くらいだよ。 」

「 えっ? 200人? すごい盛大じゃん。 」

「 まあ、田舎だから、、、美奈ちゃんとこも、旦那さんとこも同じだし、親戚も多いと思うよ。 」

「 で、俺たちはどの辺に座るの? 」

「 一番前の大きな丸テーブルみたい、昨日、美奈ちゃんが言ってたよ。 」

「 わかった。 それと、現地までは私服でいいよな。 んーで、靴も持って行かないといけないよなぁ。 」

「 私も、着替えるよ。現地で。 だって車で行っても、帰りはゆっくり帰ってきたいしね。 」

「 お前、準備できたら、戸締りして。 」

「 うん、健ちゃんにはメモしとくね。 」


海は、化粧をさっと終わらせると、健一郎の部屋にメモを差し込みに行った。 健一郎は今日はまだ眠っているらしい。 僕は、荷物をまとめて、忘れ物がないかを確認した。 僕は髪にジェルをつけて整えて、ジャケットをだして用意した。 玄関に荷物を持って行くと、海のヒールが目に入った。 買ったばかりのヒールを見て、海が今日の日のために用意していることがわかった。 すると後ろから、「 じゃあ、いこ。 」と海の声がした。

・・・続く。。。・・・