ちーっと、いっぷく。
・・・・連続・私小説・三姉妹のFX・・・・・⑥-9 <トレード編>

休日になると、朝から海に起こされた。 海は、合鍵で僕の部屋にやってきて朝食を用意し、洗濯をやってのけ、寝たままの僕のベッドに潜り込んできた。


男であれば、ドキドキするシーンであるが、前日に会社の飲み会があったせいもあり、少しうっとうしく感じた。 海は、僕を起こすわけでもなく、耳元で「出かけるよ。」と囁いて、布団をめくった。


「 お願いだから、もう少し、、、。 」と懇願する僕の言葉を聞き流した素振りで、「 もう、起きて。 」と言いながら、カーテンを開けて窓を全開にした。


「 おはよ。 もう起きたでしょ。 」


「 まだなんですけど。 もう少し。 」


「 今日はお願いがあります。 一緒に行って欲しいところがあるの。 」


「 うん、どこに? 」


「 そうね。 長距離ドライブ、って言うのが正しいかな。 ちょっと行きたいとこあるの。 」


「 で、どこよ。 」


「 友達の結婚式。 」


「 えっ、何で? そんなの俺が出る必要ないじゃん。 」


「 違うの。 私だけ呼ばれてたんだけど、他の友達が妊娠してるの分かって、あんまり具合が良くなくて、それで、ピンチヒッター。」


「 結婚式って、どこの誰よ。 俺の知らん娘だろ。 」


「 んー、会ったことあるよ。 美奈ちゃん。 」


「 へー、美奈ちゃん、あの巨乳の? あ、そう。 で、お相手は?」


「 同じ会社の人だって。 私は会ったことあるよ。 見た目はおとなしそうないい人だよ。 」


「 で、何で俺なわけ? 」


「 昨日、美奈ちゃんから電話があってね。 数を合わせたいんだって、料理ももったいないし。 そんで、誰かいない?って聞かれて、ご指名。」


「 お祝いって無いぞ。 急な話しだし。 それに服だって。 」


「 いいの。 私が用意したから。 服はスーツでOK、で、お姉ちゃんが、ネクタイとチーフ貸してくれたよ。」

「 準備万端だな。 で、何時にどこ? 」


「 それが、3時に美奈ちゃんと彼氏の田舎。 ここから100キロくらい。」


「 はぁ、、、了解。 車出します。 」


・・・続く。。。・・・