ちーっと、いっぷく。
・・・・連続・私小説・三姉妹のFX・・・・・⑤-3
★ スピンオフ < 空と健一郎② > ★

空と健一郎は、お互いに末っ子であることから、兄・姉にべったりとする癖があることは否めない。 もちろん本人たちにその意識はあまりないのだが。
健一郎は、僕に「 ワリィけど、FX取引ってどこで取引してる? 」と聞いてきて、口座の開設は空が中心になってやっていたようであった。

空と健一郎の取引は、決して楽なものではなかった。 根本的には、二人は兄と姉の手法を真似したり、ポジションを真似したりと模倣の取引をしていたことが敗因ともいえるのだろう。
本腰を入れて取引をしだしたのは、しばらくたってからのことである。

「 なんで、健ちゃん、決済の時に連絡してくれなかったの? 」
「 なんでって、お前だっていちいち電話なんかしてこないだろ、しかも決済したのは、ずーっと見てらんないから、やめとこうと思っただけで、何の考えもないよ。 」
「 でも、私、決済しそこねて、ぜんぜん増えてないんだもん。 」
「 海ちゃんは、儲かっているの? 」
「 海ちゃんもだけど、お兄ちゃんも頑張ってる、って聞いてるよ。 」
「 まあ、兄貴はそれでも結構、苦労してるみたいだけどな。 」
「 じゃあ、お兄ちゃんの真似をして健ちゃんもやってるの? 」
「 いやぁ、兄貴とはそんなに話さないけど、いつも指値で取引してる、って言ってたなぁ。 」
「 じゃあ、私も指値をもっと、使おう。 」
「 それこそ、海ちゃんに聞けば良いと思うよ。 海ちゃんが兄貴にはレクチャーしたみたいだし。 でもなぁ、もっと自分たちで勉強した方が上手く行きそうな気がするし、兄貴なんて、オーストラリアドルで取引してたり、イギリスのポンドで取引してたりもしてるみたいなんだよなぁ。 」
「 健ちゃんの言う通りかもしれない。 空も海ちゃんに聞いてばかりだから、海ちゃんに、自分で勉強しなさい、って言われたよ。 」
「 じゃあ、今度は勉強会しようぜ。 あんまし儲かっていないけど、本とかも買うし、兄貴にも聞いてみる。 」
「 わたしも、海ちゃんに聞いて、いい本とかあれば買っとくね。 」
「 第一弾の計画は、資産倍増にしようぜ。 先ずは、そこから頑張ろうな。 」
「 了解、健ちゃんと競争するなら、空は負けないよ。 」
「 はいはい、負けたら、飯、おごれよ。 」

・・・続く。。。・・・