ちーっと、いっぷく。
・・・・連続・私小説・三姉妹のFX・・・・・④-9
★ スピンオフ < 海のFX⑤ > ★

海がFX取引に夢中になっていきだすと、和彦は海とFX取引や経済情勢などの話題を自分から切り出すことはなかった。 また、和彦は、自分の取引ではあまり上手くはいってなかった。 海にそれを当てつけることは無かったにしろ、プライドがそれを許さなかったのかも知れない。 
そんなある日、海から相談が持ち上がった。
「 和彦さんに相談指定ことがあって・・・。 」
突然、海が真顔で向かい合ってくることに、和彦も真剣に受け止めようと思った。
「 急にどうしたの? 」
「 あのですねぇ、私には姉がいるんですが、姉がFX取引を始めたいって、言っているんです。 」
「 ああ・・・、そうなんだ。 」
和彦の期待は見事にハズレた。 もちろん和彦も海も、世間的にはいっぱしの大人であり、お付き合いをしている彼女から「相談」ってことになれば、普通は家族に会わせて欲しいとか、家族が会いたいとか、の切口から将来の話になるのが、大筋であろうことは、察しがつくが、その期待は大きく裏切られた。
「 お姉ちゃんは、けっこう確りものなんで、そこそこの貯金は持っているんですよ。 」
「 そこそこって、100万円くらい? 」
「 いえ、詳しい金額までは言ってくれないんですけど、その倍以上は持っているって聞きました。 今、普通預金に入れていて、金利じゃ得しないから、FX取引で少しでも増やしたいって、言うんですよ。 」
「 それなら、FXじゃ無くても良いんじゃない? リスクを取ってやるお金じゃないでしょ。 お姉さんの結婚資金とかでしょ。 」
「 そうなんです。 でも、どうしてもって聞かないんで、お姉ちゃんには、リスクを取る覚悟があるか、聞いてみたら、大丈夫だって言うんですよ。 で、困っちゃって、お姉ちゃんには、オーストラリアドルをものすごくリスクを低くしてやってもらおうかと思ったんですよ。 」
「 そうか、海さんも困ってるんだね。 」
「 そうなんですよ。 で、私が考えた、お姉ちゃん向けの運用方法が、資金の5分の1をポジションを持つ限界にして、ポジションを持つ時は、指値で下値を狙おうかと思っているんですけど・・・、どうでしょうか?。 」
「 いいと思うよ。 低リスクで長期運用でしょ。 大丈夫だと思うよ。 」

・・・続く。。。・・・