ちーっと、いっぷく。
・・・・連続・私小説・三姉妹のFX・・・・・⑯
神社の境内の木漏れ日の中で、「梅の木の精」と話をするように花を付けた木、まだ蕾しか付けていない木に挨拶して廻っている。海の好奇心が旺盛なところは、幼い頃から変わらない。海には、小さい頃毛虫を集めて飼っていた、という強烈な思い出がある。初夏になると小学校へ登る坂道の桜並木の枝には沢山の毛虫が湧く、その毛虫を、「大きくなったら蛹になって綺麗な蝶になる」と言い張り、集めていた。僕が見つけたアゲハチョウの蛹が入った虫籠の横に毛虫だらけの水槽を持ってきて、やがて一匹の美しい蝶の入った虫籠と街灯のある電柱の下で死んでいるのを良く見かける蛾の大群の水槽が出来上がった。その時は、さすがに気持ち悪がっていたが、普通の女の子なら誰でも嫌がるはずのゴキブリや蜘蛛も平気で扱える。 三姉妹でも姉の陸は虫系の生き物が苦手で、妹の空は蛙やトカゲ、蛇の類が苦手であるのに比べて、異常なまでに生き物に強いのが、海である。
「なあ、そろそろクリーニング屋に行って、ケーキ屋に行こうか。」と海に声をかけると、「そうしよっか。お参りもしたしね。」と言いながら、もと来た鳥居の方へ歩く僕に近づいてきた。
「ちゃんと、お願いした? 」と海の唐突な質問に、「何を?」と聞き返すと、「ちぁーんと、ハワイに行けます様に、って。」と、僕の顔を覗き込んだ。僕が、健康と家内安全をお祈りしたと言うと、「なんか、おじさんくさいけど、良いお願いね。 私はちゃんとお願いしたよ、上手くいきます様に、って。」と言いながら、自分が恋愛で大変な思いをしたけど、それは勉強になったからお礼を伝えて、その上で、ハワイに行けるように儲けるんじゃなくて、迷ったときには神様が少しだけ背中を押したり、踏み止るようにちょっとだけ力を貸して欲しい、けど、失敗になっても勉強になるから失敗もさせて下さいとお祈りをしたとのことであった。
僕が、「おまえなぁ、ちょっと多すぎるっていうか、厄介なお願いを神様にしても聞いて貰えるか、んーで、神様が大変だろ。」と言うとみんな一方的に成功や願望を神様に押し付けているだけだから、神様にも失敗しても大丈夫って、言っておけば神様も救われると思うの。」と持論を展開したので、「それは、ちょっとだけ気ぃ使いすぎだよ。」と収めた。
海が、「失敗も勉強」といった様に、FX取引はリスクが伴う取引であり、ネット上でも色々な失敗談が乗ってあった。大きな金額もあっという間に無くなったことを書いた文面もあったのだが、基本的には運用方法に無理があったり、資金効率だけを考えて許容できるリスクの範囲を考慮しなかったが為の結末であることは、ネット上の本人の談話もあった。
失敗しするのは嫌だけど、初心者は失敗もしないと駄目だろなぁ、と考えながらクリーニング屋へ並んであるいた。
空は夕方の色に変わりつつあり、風も少し冷たく感じられた時、「寒いね。」と言いながら、海が僕の上着のポケットに手を入れてきた。
・・・続く。。。・・・
・・・・連続・私小説・三姉妹のFX・・・・・⑯
神社の境内の木漏れ日の中で、「梅の木の精」と話をするように花を付けた木、まだ蕾しか付けていない木に挨拶して廻っている。海の好奇心が旺盛なところは、幼い頃から変わらない。海には、小さい頃毛虫を集めて飼っていた、という強烈な思い出がある。初夏になると小学校へ登る坂道の桜並木の枝には沢山の毛虫が湧く、その毛虫を、「大きくなったら蛹になって綺麗な蝶になる」と言い張り、集めていた。僕が見つけたアゲハチョウの蛹が入った虫籠の横に毛虫だらけの水槽を持ってきて、やがて一匹の美しい蝶の入った虫籠と街灯のある電柱の下で死んでいるのを良く見かける蛾の大群の水槽が出来上がった。その時は、さすがに気持ち悪がっていたが、普通の女の子なら誰でも嫌がるはずのゴキブリや蜘蛛も平気で扱える。 三姉妹でも姉の陸は虫系の生き物が苦手で、妹の空は蛙やトカゲ、蛇の類が苦手であるのに比べて、異常なまでに生き物に強いのが、海である。
「なあ、そろそろクリーニング屋に行って、ケーキ屋に行こうか。」と海に声をかけると、「そうしよっか。お参りもしたしね。」と言いながら、もと来た鳥居の方へ歩く僕に近づいてきた。
「ちゃんと、お願いした? 」と海の唐突な質問に、「何を?」と聞き返すと、「ちぁーんと、ハワイに行けます様に、って。」と、僕の顔を覗き込んだ。僕が、健康と家内安全をお祈りしたと言うと、「なんか、おじさんくさいけど、良いお願いね。 私はちゃんとお願いしたよ、上手くいきます様に、って。」と言いながら、自分が恋愛で大変な思いをしたけど、それは勉強になったからお礼を伝えて、その上で、ハワイに行けるように儲けるんじゃなくて、迷ったときには神様が少しだけ背中を押したり、踏み止るようにちょっとだけ力を貸して欲しい、けど、失敗になっても勉強になるから失敗もさせて下さいとお祈りをしたとのことであった。
僕が、「おまえなぁ、ちょっと多すぎるっていうか、厄介なお願いを神様にしても聞いて貰えるか、んーで、神様が大変だろ。」と言うとみんな一方的に成功や願望を神様に押し付けているだけだから、神様にも失敗しても大丈夫って、言っておけば神様も救われると思うの。」と持論を展開したので、「それは、ちょっとだけ気ぃ使いすぎだよ。」と収めた。
海が、「失敗も勉強」といった様に、FX取引はリスクが伴う取引であり、ネット上でも色々な失敗談が乗ってあった。大きな金額もあっという間に無くなったことを書いた文面もあったのだが、基本的には運用方法に無理があったり、資金効率だけを考えて許容できるリスクの範囲を考慮しなかったが為の結末であることは、ネット上の本人の談話もあった。
失敗しするのは嫌だけど、初心者は失敗もしないと駄目だろなぁ、と考えながらクリーニング屋へ並んであるいた。
空は夕方の色に変わりつつあり、風も少し冷たく感じられた時、「寒いね。」と言いながら、海が僕の上着のポケットに手を入れてきた。
・・・続く。。。・・・