【映画】笑いのカイブツ~俳優陣は頑張っていたが。。。 | 鶏のブログ

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【監督】滝本憲吾

【原作】ツチヤタカユキ「笑いのカイブツ」

【制作国】日本

【上映時間】116分

【配給】ショウゲート、アニモプロデュース

【出演】岡山天音(ツチヤタカユキ)

    菅田将暉(ピンク)

    仲野太賀(西寺(ベーコンズ))

【公式サイト】

 

構成作家や放送作家を生業とするツチヤタカユキの(自伝的)私小説を映画化した作品でした。ラジオのハガキ職人としてその世界では有名だったツチヤが、大阪、そして東京のお笑い界にプロとして身を投じるものの、生来の人付き合い下手=「人間関係不得意」な性格が災いして挫折する姿を描いていました。そんなツチヤを、大阪では菅田将暉演じるピンクが、東京では仲野太賀演じる西寺が、それぞれ優しく包み込むように救う展開で、彼らの男気を感じさせる演技は中々見物でした。また、主人公ツチヤを演じた岡山天音も、難しい役柄を上手に演じていたと思います。

 

そういう訳で、これら男優陣の演技には大いに拍手を送りたいと思うのですが、如何せん本作はツチヤタカユキの「人間関係不得意」の部分にスポットを当て過ぎていたきらいがあり、肝心のお笑いの才能を感じられる要素が少なかったように思えたところが残念でした。ところどころツチヤが窮地に追い込まれると、心の中で呟いたと思われる大喜利が披露されます。恐らくは彼の才能を印象付ける役割を託した演出なのではないかと思われますが、正直これがコメディと思えるような流れになっておらず、結果的に彼の才能を感じることが出来ませんでした。

ピンクにしても西寺にしても、ツチヤの才能とか魅力に惹かれたからこそ彼を救わんとしたと思うのですが、少なくとも私にはツチヤが光る部分を見出すことが出来ず、感情移入が全く出来ないお話になっていたのは返す返すも惜しい作品でした。

 

そんな訳で、本作の評価は★2とします。

 

総合評価:★★

詳細評価:

物語:★
配役:★★★★
演出:★★
映像:★★★
音楽:★★