【映画】ボヘミアンラプソディ | 鶏のブログ

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観た映画、読んだ本などについてのメモです。
”ネタバレ”を含みがちなので、その点ご容赦下さいませ。

(1)総評 ★★★★★

 イギリスのロックバンド・クイーンと、そのボーカリストであるフレディ・マーキュリーの半生を描いたミュージカルにしてミュージック・ムービー。私自身、アルバム「Greatest Hits」は持ってはいるものの、それ以外のクイーンに関する知識ははっきり言ってゼロでしたが、全編に渡って流れるクイーンの名曲はもとより、それらの曲がフレディ・マーキュリーの波乱万丈の人生とシンクロしており、実に印象深い作品に仕上がっていました。

 

(2)物語 ★★★★☆

 ペルシャ系インド人移民という出自、過剰歯という外見、ゲイないしは両性愛者であること、そしてHIVに感染してしまったこと等を抱えたフレディ・マーキュリーの半生と、クイーンのメンバー同士の葛藤等を上手く繋ぎ合わせつつ、クイーンの名曲を散りばめた実に贅沢な物語となっていました。

 バンドメンバー内の諍いというのはよく聞く話ではあるけれど、これがあったからこそクイーンが歴史に名を残せたということ、そしてクイーンは家族であるということが、この映画の製作にも加わったというクイーンのメンバーであるブライアン・メイとロジャー・テイラーが言いたかったことではないかと感じました。

 また、別れてもいい友人同士であり続けたフレディとメアリーの関係も、なかなか素敵な感じに描けていたと思います。

 

(3)配役 ★★★★★

 本作で特筆すべきは、クイーンを演じた役者達の奮闘ぶりでしょう。4人のメンバーに扮した役者達は、いずれも本物と見紛うばかりにソックリな井手達でした。また、映画のタイトルともなったボヘミアンラプソディを不採用にしたプロデューサーの雰囲気なんかは、こんな奴居そうだなっていう感じの悪さで、スパイスが効いてました。

 

(4)演出 ★★★★☆

 クイーンを再現したという点で、非常に優れた作品だったと思います。ただ、私自身がクイーンに関する知識を殆ど持っていなかったからこそ存分に楽しめたという感もあります。リアルタイムのファンから見た場合、どんな印象だったのでしょうか。

 

(5)映像 ★★★☆☆

 映画の序盤、クイーンが結成された1970年当時のシーンが描かれますが、実に70年代らしい映像になっていて、時代を感じさせてくれました。また、クライマックスの1985年に行われたLive AIDのシーンは、大迫力のライブを実に丁寧に再現していました。

 

(6)音楽 ★★★★★

 これはもう文句なく★5つ。というか、音楽があってこその映画ですから、当然ですね。

 しかしフレディ・マーキュリーを始めとする彼らの声は、完全に透き通っていて凄いの一言です。

 

 因みにYouTubeにLive AIDの映像がアップされていたので見ましたが、再現度は100%と言って過言ではありませんでした。