鶏のブログ

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観た映画、読んだ本などについてのメモです。
”ネタバレ”を含みがちなので、その点ご容赦下さいませ。

2026年1月に鑑賞した映画11本(日本映画4本(新作4本、旧作0本)、外国映画6本(新作5本、旧作1本)、アニメ0本、ドキュメンタリー1本)のうち、特に印象に残った映画をジャンル別に選んでみました。

 

昨年12月に引き続き今月も諸般の事情で劇場に足を運ぶ回数がやや少なかったのですが、総じてレベルの高い作品にお目に掛かれました。

日本映画(新作)は「万事快調 オール・グリーンズ」と「恋愛裁判」という若者が主演の作品が特に目を引きました。その中でも、ウィットに富んだ内容が魅力の「万事快調 オール・グリーンズ」を今月の1本とします。

 

外国映画(新作)では、「ワーキングマン」、「コート・スティーリング」、「MERCY マーシーAI裁判」、「アウトローズ」と、アクション系が続々と公開されましたが、その中で最も良かったのは、「MERCY マーシーAI裁判」でした。近未来映画の鑑とも言える題材の上、100分ほどの上映時間に濃密な内容を詰め込み、何よりも判事役のレベッカ・ファーガソンがハマっていました。

 

アニメ(新作)は観なかったので該当はありません。

 

 

ドキュメンタリー(新作)は、二転三転した後にようやく昨年12月に公開に漕ぎ着けた問題作「Black Box Diaries」1本でしたが、文句なく本作を今月の1本に選びます。登場人物の映像使用許可などの問題で、いまだに賛否両論ある作品ですが、訴えたいことそのものには重大な社会性がある作品なのは間違いない所だと思います。

 

旧作も1本のみでしたが、「汚れた血」を選びます。近未来映画ではあるものの、映像がレトロで不思議な感じでした。カメラワークが特長的で、登場人物の心理が抉り出されるような描写が印象的でした。
 
ジャンル 題名 チラシ 総合評価

日本映画

万事快調 オール・グリーンズ


4.4
 
外国映画 MERCY マーシーAI裁判   4.6

アニメ

該当なし



ドキュメンタリー
 

Black Box Diaries
 


 

3.8
 
旧作 汚れた血 4.2

 

 

【監督】クリスチャン・グーデガスト

【原題】Den of Thieves 2: Pantera

【制作国】アメリカ/カナダ/スペイン合作

【上映時間】131分

【配給】クロックワークス

【出演】ジェラルド・バトラー(ニコラス・オブライエン)

    オシェア・ジャクソン・Jr.(ドニー・ウィルソン)

    エビン・アフマド(クレオパトラ)

    サルバトーレ・エスポジト(スラヴコ)

【公式サイト】

アメリカの刑事ニコラス・オブライエン(ジェラルド・バトラー)が私怨のあるらしい泥棒ドニー・ウィルソン(オシェア・ジャクソン・Jr.)を追ってフランスのニースへ。この辺の前日譚は、前作「ザ・アウトロー」に描かれているようだけれども、個人的に観ていないため詳しいことは不明。
いずれにしても、ニコラス(通称 ニック)は不祥事で首になったのか、自ら職を辞したのか、ニースに行って因縁のドニーらと組んで盗賊の一味になるという展開でした。各所に設けられた監視カメラの網の目を掻い潜って地下金庫に侵入し、扉を開けて宝石を盗む一連のシーンは、カラクリとスリルが最高で本作最大の見せ場でした。

何とかお宝奪取に成功したものの、逃走中にニックだけ取り残されるところからのハラハラドキドキも堪りませんでした。これで終わりかと思いきや、さらに細い山道でのカーチェイスと銃撃戦が続き、これまた迫力満点。ようやく難を脱して立派な盗賊として親玉にお呼ばれした直後に警察に一網打尽にされるところもアッと驚いたし、ラストでもまたどんでん返しが仕掛けられていて、観客を飽きさせない素晴らしいアクション映画でした。
 
そんな訳で、本作の評価は★4.6とします。
 
総合評価:★★★★☆

 

詳細評価:

物語:★★★★
配役:★★★★★
演出:★★★★★
映像:★★★★★
音楽:★★★★

【監督】ティムール・ベクマンベトフ

【原題】Mercy

【制作国】アメリカ

【上映時間】100分

【配給】ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

【出演】クリス・プラット(クリス・レイヴン)

    レベッカ・ファーガソン(マドックス判事)

    カーリー・レイス(ジャッキー・ディアロ)

    アナベル・ウォーリス(ニコール・レイヴン)

【公式サイト】

恋愛裁判」に引き続き、裁判を題材とした作品『MERCY マーシー AI裁判』を鑑賞しました。「恋愛裁判」とは趣を異にし、本作はAIが裁判官として人間を裁く近未来(2029年)のアメリカを描いたディストピア・サスペンスでした。

 

AIが裁判官になるという設定自体は、誰しも思いつきそうな題材ではあります。しかし本作で特に注目すべき点は、被告人自らが警察の捜査データだけでなく、事件関係者の携帯電話の通信記録やデータ、街頭や一般住宅に設置された監視カメラの映像など、この世のあらゆるデータにアクセスでき、それらを駆使して90分以内に無実を証明しなければならないという大胆な設定にあると感じました。

貧富の格差の増大を背景に犯罪が多発し、その結果裁判件数が増加した現状を踏まえ、それを「効率化」するためにAI裁判を導入するという発想は、イーロン・マスクに代表されるテックエリート層がいかにも考えそうなものです。また、全てを監視下に置き、国民の一挙手一投足を監視・記録しようとする発想も、同様に彼らの思想を想起させます。

 

「Big Brother is watching you(ビッグ・ブラザーは君を見ている)」とは、ジョージ・オーウェルの代表作『1984年』に登場する有名なフレーズですが、技術の進歩によって「AI is watching you」が現実のものとなりつつある現代において、本作の描く世界観には強い恐怖を覚えると同時に、非常に鋭い着眼点を持った作品であると感じました。

 

また、90分以内に無実を証明できなければ処刑されるという設定は、100分という映画の上映時間とも見事に噛み合っており、リアルタイムで進行する物語はスリル満点でした。劇的効果としても非常に優れていたと思います。

 

俳優陣では、マドックス判事を演じたレベッカ・ファーガソンがまさにはまり役でした。彼女のクールな美貌はAI的な冷徹さを体現しており、一切の妥協を許さない姿勢が見事に表現されています。その存在感が、本作の持つ恐怖感をさらに増幅させていたように感じました。

 

そんな訳で、本作の評価は★4.6とします。

 

総合評価:★★★★☆

 

詳細評価:

物語:★★★★
配役:★★★★★
演出:★★★★★
映像:★★★★★
音楽:★★★★