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今三菱自動車の歴史を振り返ることで、三菱が世界のトレンドメーカーであることに着目しています。

三菱から学ぶ、トレンドメーカーになる方法とは・・・。


世界のトレンドメーカーとなるには、資金も、大げさなプロジェクト立ち上げも必要ありません。

何事も、本質を見抜くことです。

そして、その本質を磨くことです。


そしてその本質を、きちんと提示していくことです。

そしてここが重要なのですが、可能な限り、現実的な方法論でやってみせることです。


やろうと思えば、誰でもできそうな気がすること・・・

ここが、世界のトレンドメーカーへの道なのです。


さすれば、自らがやろうとしていたことは、自分がやらなくても、他の方がやってくれるのです。

なぜならば、それによって、他の方の眼が開かれるからです。

これは一種の悟りです。


そして世界は変わるのです。

悟りによって、世界は変わるのです。


それが、日本で現実に起こった歴史です。

技術という分野ではありますが、それが現実に起こり、そして今があるのです。


これは、技術という分野における、仏教的八正道の正見(正しい見解)の展開でわかることなのです。

正見は、原因と結果によって取得できるものだからです。


かつて三菱自動車では、とても有用で、三菱らいし実用的な発明をしました。

サイレントシャフトです。


自動車にはエンジンが必須です。

エンジンというのは、必ず振動が伴うのですね。


自動車に限らず、すべての工業製品にとって厄介なものこそ、この振動なのです。

なぜなら振動は、利用者の疲労を溜め、健康を害するだけでなく、製品を痛めてしまうものだからです。

振動によってネジが緩み、またボディーは常に痛められ、溶接なども常時影響を受けるからです。


エンジンにとって、大敵である振動。

これによって、かつての技術者は悩みました。


実はエンジンでも、振動のないものもあります。

それが、ロータリーエンジンであり、水平対向エンジンであり、直列6気筒orV型12気筒エンジンです。


ロータリーエンジンは、エンジンの行程は全て円運動です。

振動を発生させる、ピストンの直線運動が存在しません。

ですから理論上、振動が発生する要因そのものがありません。

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/db/Wankel_Cycle_anim_ja.gif


水平対向エンジンは、ピストンが向かい合って回転力を得ます。

お互いのピストンが、衝撃を打ち消しあう構造なので、振動が出ないのです。

http://nyuta.lolipop.jp/Flat4.gif


直列6気筒エンジンは、動力を得るクランクが1回まわる間に、他のピストンの動きで、燃焼爆発による振動を消す効果があります。

6気筒エンジンの主流がV型に変わった今でも、BMWが、直列6気筒(直6)エンジンに固執するのも、直6だと、振動がないからです。

V12気筒エンジンは、直6を組み合わせたものですから、振動はありません。


これらのエンジンは、全て高額商品です。

ロータリーエンジンは、技術面での克服するハードルが高すぎです。

日本のマツダ以外、市販には成功していません。


水平対向エンジンは、部品も多く、組みつけが難しいです。

同じ性能のエンジンの、2倍の価格になってしまいます。

ボクサーエンジンは、価格のハードルが高いのです。


直6エンジンは、全長が長いです。

直6では、エンジンの置き場所を作るために、車体を大きくしないといけません。

直6の連結型である、V12気筒ならなおさらです。

車体を大きくするなら、高級車を作る以外、商品価値はありません。


これが実は、振動のない自動車製品=高級車・・・という、思想面での刷り込みなのです。

その他の機種のエンジンでは、理論上、どうしても振動が発生してしまうのですね。

これは、三菱なくして解決の方法はなかったのです。


三菱が1974年に、軽自動車ミニカで発表した、エンジンにおける画期的な発明であるサイレントシャフトとは、どうしても振動が発生してしまうエンジンに、同じ振動を与えて消してしまう装置なんです。


オンサとオンサを同時に鳴らすと、オンサの音は消えますよね。

音とは、空気の振動によって発生しますけれども、この同じ音と音とをぶつけることで、空気の波が消えて音が消えるわけです。


これを三菱は、振動でも同じ原理を用いて、実際にエンジンの振動を消してしまったんです。

http://blog-imgs-26.fc2.com/n/s/a/nsadj0623/IMG_0016.jpg

(赤い部分が、サイレントシャフト。 同じ振動を発生させて、エンジン全体の振動を消す仕組み。)


これで・・・世界は変わったのです。

なぜならば、直6エンジンなど高額で、技術や商品としてのハードル高いエンジンたちを、搭載する必要性そのものがなくなってしまったからです。


まずは、ポルシェが三菱の特許を所得しました。

ポルシェは、アウディ製の4気筒エンジン搭載の、ポルシェ924の振動に頭を悩ませていたはずです。

なぜならポルシェは、それまでずっと、水平対向エンジンを搭載していたからです。


「924は、ポルシェに非ず。」

歴代のポルシェ愛好家から、924が厳しい評価を受け続けましたが、それは924がFRだったことや、安価な、アウディ製4気筒エンジン搭載車だったからだけではないと思います。


それまでのポルシェ製品には、ありえなかった不快な振動が、924にはあったからではないでしょうか?


それが証拠に、ポルシェ製エンジンを搭載した944は、ポルシェ愛好家からも高い評価がありました。

「ポルシェ製エンジンは、やっぱり違う。」と言われたのです。


ポルシェ944のエンジンは、サイレントシャフト付だったのです。

http://cdn.mkimg.carview.co.jp/carlife/images/UserCar/372741/p1.jpg?ct=c7f1c4b12a75

(ポルシェ944)


通常同じ気筒数ならば、排気量の大きなエンジンほど、振動は大きいのです。

力強い印象がありますけれども、それは振動が大きくなっているからです。


ポルシェ924は、4気筒2000cc。

一方の944は、4気筒2400ccです。

理論上、振動では不利なはずのに、944には振動がありませんでした。


それによってポルシェは、「さすがポルシェ。」という評判を得、944はその後も968シリーズに移行し、1994年まで生産されました。

基盤のポルシェ924が、1975年発売ですから、このシリーズは、20年の超長寿製品なのです。

最終的な排気量は、4気筒で3000ccまで行きました。


今、メルセデスベンツですら、主力は4気筒エンジンです。

それを、ダウンサイジングと評して売っています。

でもそれは、三菱のサイレントシャフトなしでは実現不可能なのです。

ベンツ製品のクオリティーは、サイレントシャフトなし4気筒では、かもし出すことができないからです。


昔は、エンジンに振動があるのは当たり前でした。

振動がないエンジンが良ければ、価格の高い製品を買うのが当たり前だったのです。

振動がない・・・ということが、高い商品価値だったのです。


しかしその振動は、今の自動車商品ではありえない、過去の遺物となっているのです。

それは、日本発祥の技術が可能としているのです。


では三菱は、なぜエンジンの振動を、消すことに挑戦したのでしょうか?

それは、戦前からのライバル、スバル(中島飛行機)が、水平対向エンジン搭載車だったからではないでしょうか?


ロングストローク=高トルクの三菱エンジンは、振動面ではスバルにかないません。

ですから、「中島(スバル)何するものぞ!」と、果敢に技術的克服に挑んだ結果が、サイレントシャフト開発だった・・・。


僕には、こういう風に見えるんですよね。

三菱の技術的貢献というのは、全てスバル製品への、別の方法論での克服方法だからです。


三菱=ゼロ戦 VS スバル(中島飛行機)=隼 決戦は、

今でも世界を、進化させ続けているのです。

それが、日本の本当の姿です。


それでは、またのお越しをー。(^O^)/