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宗教ブログなのに、なぜだか自動車のことばかり書いているアモ~レです。(笑)

このページの広告も、以前は宗教や心の方面だったはずなのに、ここ最近では、すっかり自動車広告ばかりとなってしまいました。(爆笑)


さて、ここ最近取り組んでいる、スバル1000から読み取れる歴史的な学びは、

この傑作車が、売れなかった・・・ということです。


トヨタカローラ、日産サニー、マツダファミリアといった、激戦区であったから売れなかった・・・と言うことは簡単です。

しかしスバル1000のメカニズムは、世界の多くの自動車メーカーが参考にし、80年代まで、世界の小型車の主流メカニズムであったわけですね。


フォルクスワーゲン(VW)ゴルフは、ドイツの国民者となり、世界基準車一歩手前まで行きました。

性能的には、世界のベンチマークだったでしょう。

ただし、VWは水平対向(ボクサー)エンジンを捨てました。

長年ボクサーエンジンを作ってきたVWは、ボクサーの製造コストの高さを知り尽くしていたはずですから。


アルファロメオアルファスッドやシトロエンGSも、国民者までには至りませんでしたが、準国民車級の、その国を代表する作品です。

スッドはボディーのクオリティーの問題があり、GSはシトロエン特有の、サスペンションなどの油圧コントロールシステム(ハイドロシステム)に、トラブルがあって主流になれなかったわけで、スバル式、ボクサーエンジン&FFシステムの走行性能などは、当時の水準以上のものがあったのです。


つまり、スバル1000は、実際に自動車を作っている玄人には絶賛されたが、一般大衆には受け入れられなかった・・・ということですね。


ではなぜ、一般大衆には受け入れられなかったのでしょうか?


簡単に言うと、値段が高かったから・・・となります。

スバル1000の発売当時の価格は、 62万円です。

一方、トヨタカローラ(初代)の価格は、 498,000円~.432,000円 となっています。


当時の物価から現在の価格を推定すると、大体今の約5倍~10倍の感覚です。

それらを総括し、現代の経済に当てはめると、スバル1000は、350~620万円の商品。

トヨタカローラは、250~500万円の商品だったということです。 


1960年代当時は、ローンなどの金融システムが、今ほど充実していませんし、金利も高かったです。

ですから、当時の消費者たちは、自動車は一括支払いが主であって、一生の内で、自家用車を何度も買い換えるなんて、考えもつかなかった時代です。


エンジン単体価格が、通常の直列タイプの2倍かかると言われるボクサーエンジン搭載で、スバルはこの価格ならば、かなり努力した数字ですが、12万円の価格差は、一般消費者にはつらいものがあったということですね。

現代的感覚で言うならば、60万円~120万円高い商品なわけですから、おいそれと出せる金額ではありません。


しかしそれだけではないと僕は思います。

それは、商品の企画と演出・・・の面において、トヨタとスバルは決定的な違いがあり、それがその後のカローラとスバル1000、そしてトヨタとスバルの会社の運命を変えたと思うのです。


まず商品企画を説明するのに、当時の日本の代表車の日産サニー、トヨタカローラ、スバル1000で、その作品のキャラクターを分析してみましょう。


日産サニーは、「大衆車」を目指していただろうと思われます。

トヨタカローラは、「小さな高級車」です。

そしてスバル1000は、「スバル360に代わる、新たな国民車」が、その役割だったはずなんですね。


スバルは、スバル1000以前は、スバル360という軽自動車ではありましたが、立派な国民車を長年作ってきた自負があったはずです。


時代が変わり、高速道路もできて、日本の自動車会も、高速化の波が訪れて来ていました。

そこで、次世代の国民車はこうあるべし・・・という意気込みの下、スバル1000は作られたはずなのです。


そして確かに、スバル1000は新国民車としての実力を持っていましたし、スバル1000に影響された作品は、世界各国で国民車や準国民車となったわけです。


しかし、お金を出す側である、一般庶民側から見ればどうでしょうか?

一般庶民には、水平対向エンジンも、直列エンジンの違いも、残念ながらわかりません。

インボードブレーキだと、乗り心地とコーナーリングが向上し、ハンドルが軽くなるのも???です。


前輪駆動(FF)という、新たなメカニズムも、躊躇する動機になるわけです。

FFだと、室内空間が広いと言われても、「ホンマに、ちゃんと曲がれるんかいな?」というのが、当時の一般的な主流の思いでしょう。


つまり一般消費者は、それほど自動車には詳しくはないのです。

ここが重要なポイントなんですね。


自動車に詳しくない人、また詳しい人にかかわらず、お金を払って商品を買う・・・ということは、その買う商品に、お金を払う価値がある・・・と思うからこそ、お金を払うわけです。


これは、自動車に限らず、すべての商品やサービスでも、まったく同じです。

お金を払う価値がある・・・と思えるからこそ、人はお金を払うのです。

これは、鉄則であり、法則と言って良いと思います。


つまり、「小さな高級車」という商品企画をつくり、それを、1100ccエンジン搭載で、「プラス100ccの余裕」という、たったこれだけのキャッチフレーズで、演出し表現したカローラ。


この企画と演出の妙で、多くの消費者に、「買う価値あり」と、トヨタは思わせたのです。


これは、当時の日本人が、自動車について、見る目を持っていなかったからではありません。

なぜならば、トヨタカローラは、全世界で売れまくったからです。

結局、世界中の人々に、この「小さな高級車」という商品企画と、それをわかりやすく演出する方法論で、「カローラ、買う価値あり。」と思ったということなんです。


スバルは、スバル1000の発売で、「新国民車」ということを言えば、話は少しは違ったかも知れませんね。

また、カローラより100cc小さな1000ccだったのは、1000cc以上で税制の変わる日本社会に合わせ、維持費のことを考えたものでしょう。


ただ、後に出す1300ccのエンジンと前輪ディスクブレーキをデビューから積み、価格を大幅に上げたデラックス版を用意して、利益はそれでぼったくって(笑)利益を生み、実は主要商品の1000は価格を下げてお買い得感を出して、販売総数を稼いで、全体の製造コストを下げる・・・みたいな演出があれば、スバル1000は、新国民車となって、その後の自動車勢力図は、ひっとしたらスバル中心になっていたかもしれないし、カローラの座は、スバル1000だったかも知れません。


少なくとも、それを担えるだけの、商品としての実力はあったのです。


しかし一般消費者の多くは、100cc大きいのに、サニーより2万しか高くなく、100cc小さいスバル1000より12万円も安くて、装備はたくさんついているカローラに、買う価値を認めた・・・ということですね。


その後スバルは、製造コストの高すぎるスバル1000に代わり、通常の前輪ブレーキにしたなど、技術を簡素化したレオーネを発売します。

しかしレオ-ネシリーズは、ハンドルが重く、かえってFFの普及を遅らせてしまった感があり、その後スバルは、1989年のレガシィシリーズの大ヒットまで、長き雌伏の時を過ごさなければなりませんでした。

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http://livedoor.blogimg.jp/thunderbolt_p47d/imgs/a/8/a8ed8baf.JPG

(歴代スバルレオーネ)


レガシィは、水平対向エンジンプラス4輪駆動システムです。

レガシィの大ヒットの要因は、要するに、「恐ろしく早くて、かっこいい。」です。(爆笑)


レガシィの価格は、同レベルのライバル車より高いのですが、「早くてかっこいい。」なら、消費者は買うのです。

つまり、「早くてかっこいい。」に、「大枚はたく価値あり。」と、消費者は思う・・・ということです。


つまりスバルレガシィは、消費者にとって、実にわかりやすい商品だったということです。

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(スバルレガシー 初代)


また最近では、水平対向エンジンの薄さから、「世界で一番安全な車」という、新たな価値が生まれています。

http://ameblo.jp/oramorre/entry-11925645596.html


要するに、付加価値の創造こそ、成功と繁栄の鍵だと言えますね。

お金を払うには、「お金を払う価値あり。」と認めない限り、どうしても払えないからです。

逆を言えば、「お金を払う価値あり。」と思えば、お金を払ってしまうのが人・・・とも言えます。


成功するには、何事も、企画と演出が大切だ・・・

これが、スバル1000から見えてくる、僕の学びです。


それでは、またのお越しをー。(^O^)/