9話 【店員】


―定食屋 横須加―

「ここだ。」

私は情報を集めに「定食屋 横須加」まで来た。

ガラガラ

「すいません。」

そう言って店内に入ると、

店員と思われる女性が元気よく近づいてきた。

「いらっしゃいませ!一名でいいですか?」

「あ、はい。」

店内はいたって普通で、お客さんもそれなりに来ている。

その日「横須加」に行った結果お昼時に、

監獄の職員が食事に来ていることもわかった。


次の日、監獄の職員と時間が被るように

お昼時に定食屋に行った。

案内された席に着くと、

隣の席に座っていた男たちが話している内容が聞こえた。

「おい、聞いたか?

こないだ入って来たガキ、また暴れたらしいぜ。

『俺は帰らなくちゃいけないんだ!』とか言いながら。」

「はぁ、カミさんでも待ってんのかね?」

その話を聞いて私は『あおの事?』と思った。

『何かあおのことがわかるかもしれない・・・・!』

そう思い、男たちの話にもう一度耳を傾けた。

「そりゃねぇだろ。存在意義すら無い奴と結婚するか?」

「・・・・確かに!」

ガタッ

その言葉を聞いて、私は思わず立ち上がってしまった。

そのとき女性の店員近づいてきた。

「お客さん、ちょっといいですか?」

「・・・・はい。」


彼女についていった先は、

スタッフルームと思われるところだった。

「あの・・・・何か用ですか?」

私がそう聞くと、彼女は部屋の真ん中にある椅子に腰かけた。

すると、彼女は次の瞬間私が驚く言葉を口にした。

「・・・・アンタ、『能力者』でしょ?」

「!」

私は突然のその言葉に、動揺を隠せなかった。

「別に、取って食おうってわけじゃないんだ。

正直に答えてくれないかな?

・・・・月詠学園2年の未来有梨沙さん。」

その言葉を聞いて私は動揺を隠そうとする行為さえやめた。

「・・・・あなた誰?」

彼女は、顔の前に手を持っていき指を折っていった。

「他にも知ってるよ。

誕生日、血液型はもちろん、あなたの過去も・・・・。

いろいろ調べさせてもらったからね。」

私は『過去』という言葉を聞いて、下を向いてしまった。

しかし、彼女はそんなこと微動だにせずにもう一度聞いてきた。

「それで、あなたは能力者なの?違うの?」

私は諦めてゆっくりと口を開いた。

「私は・・・・」