7話 【能力所持者収集所】
―自宅―
「懐かしいな。」
「今思えば、仲良くなったきっかけってあれだったよね。」
「・・・・そういえば有梨沙、今日能力使っただろ!
俺には使うなって言っといて、自分は使ってんじゃん。」
私は頭をポリポリとかいて答えた。
「いや、必死だったからさ。
それに、私のテレパシーはあおの発火とは違って
目で見てわかるもんじゃないから・・・・。」
「・・・・それもそうだな。」
そんなことを話していると突然インターホンが鳴った。
ピンポーン
「んだよ、こんな時間に・・・・。」
その時はもう日付をまたいでいた。
「・・・・あお、私出るよ。」
嫌な予感がして立ち上がろうとする葵を止めて、
私が玄関に向かった。
ガチャ
「はい、どちら様ですか?」
ドアの先にいたのは、
ビシッとした黒服に身を包んだ2人の男女だった。
「コチラに、晴香葵はいますでしょうか?」
「はい。・・・・すいませんが、どちら様ですか?」
そう聞くとその2人は、手帳のようなものを開いて見せた。
「申し遅れました。私たち『能力所持者収集所』の者です。
この度は、晴香葵が能力所持者と情報が入ったため、
収集所の代理として引き取りにまいりました。
どうぞ身柄を引き渡し下さい。」
私は震えた声で言い返した。
「・・・・何言ってるんですか?
あおが能力者なわけないじゃないですか。」
「否定するのでしたら、検査させてもらえませんか。
そうすれば、能力所持者であるかそうでないは
すぐにわかることです。」
私の声が少しずつ大きくなっていく。
「・・・・お引き取り下さい。」
「そんなにかたくなに断られては、
強硬手段を使わせてもらいますがよろしいですね?」
「お引き取り下さい!!」
私のその声は、リビングにいた葵にまで聞こえた。
ガチャ
「有梨沙、どうした?」
「あお!出て来ちゃダメ!」
葵の姿を見るや否や、1人がマイクで報告
1人がドアをこじ開けて入ってこようとしている。
「晴香葵確認完了。身柄確保へ移行します。」
2人でドアをこじ開け土足で入ってくる。
「あお!逃げて!」
葵はバルコニーまで逃げたが、逃げ場を失い立ち止まった。
黒服の人たちは、自身を守るためか拳銃を所持していた。
「抵抗はもうやめなさい!でないと撃つわよ!」
葵は両手を上にあげ降参のポーズをとった。
「分かったよ。行けばいいんだろ、行けば。」
私が駆け付けた時には一足遅く、
その光景を見て茫然としていた。
「あお・・・・。行かないで・・・・。」
「有梨沙、俺は大丈夫だ。
心配なんかしなくていい。必ず戻ってくるから・・・・。」
そう言って黒服の人と共に葵は私の横を通り過ぎて行った。