嵐はカバーを脱がせた新たなチェアー、それは真紅のチェアーに魅せられていた。ブラケットテーブルにはKAdoの刻印、日本屈指の歯科器械加動(カドー)電機の新作であった。カドーの社長は車が大好きでチェアーの形態もバケットシートを思わせるデザインであった。

「何だ、このチェアーは、、しびれるぜ、、」


チェアーを触りまくる嵐を見た側前達、勤務医達は嵐を馬鹿にした目で見ていた。側前達は専門の腰巾着の様なもので専門に心酔しており、そのため専門を尊敬しない嵐が疎ましかった。


「よおよお嵐大先生よお。そのチェアーお前が触ったら壊しちゃうんじゃない?石膏流してた方がお似合いじゃないの?」


側前達は嘲笑った。


「うるせえ!これは俺のために増設したチェアーだぜ!ふざんけんな。」


嵐は模型を持って勢いよくドクターシートに座りチェアーを倒し、模型をヘッドレストに固定して勢いよくタービンを引き抜いてペダルを踏むと今までに体感した事の回転音とその熱でびっくりしドクターシートから転げ落ちてしまい、タービンはチェアーシートに刺さりレザーが無惨にも破れてしまった。


それを見たブラックは走ってきて嵐を殴った。嵐は床へ転げ落ちた。


「300万だ。今すぐに弁償しろ!」


嵐は口から出た血を右手で拭きながらブラックを睨みつけた。     

               つづく