私はカードを読むように映画を観ることがよくあります。

カードを読む時、色はとても重要です。
映画でも登場人物の着る服や背景の色で、性質や感情を表していることがよくあります。
その人物の心境の変化に伴って、映画の前半と後半でイメージカラーが変わったりします。

身につけるアイテムにも目が吸い寄せられます。

例えば、『ゴッドファーザー PARTⅢ』のソフィア・コッポラ。
父に反対されているのに彼氏に会いに出かけて行く娘。
耳を飾っているのはトランプのクラブの形のピアスです。
恋をしている若い娘なのに、ハートじゃなくてクラブのモチーフ。

トランプのクラブはタロットではワンドを示します。
象徴するのは若さと冒険、性欲、愛を求める向こう見ずで火のような心。
大人達が困ってしまうような娘の率直さと熱さにクラブはぴったりだと思うのです。
これもたまたま選んだ小物ではなく、計算された演出なのではないでしょうか。


同じ映画を観ていて、気になるものが前回と違うなと思う時。
今日はやたらと黄色いものに目が行くなという時は。
「私は今はそういうモードになってるんだな」とセルフリーディングしたり。


映画はメッセージの宝庫です。
五感の全てを表現することができるのが映画。
4D上映でなくても、香りですらありありと画面から想像することができます。
2時間程度の楽しい宝探しの末には、隠された別のストーリーが現れてきます。


その解釈が正解か不正解かはあまり重要ではありません。
深読みに囚われ過ぎてもつまらないですが、これも楽しみ方のひとつだと思います。





はっきり映っていませんが、この衣装の時のピアスだったような気がします。
違うかな?今度また観る時にしっかりチェックしなくては。
シックだけど若さのあるソフィアのコーディネート。とても好きです。