お盆が近づいてきております。巷では夏の定番・肝試しやら怖い話で盛り上がっていくシーズンになるでしょうね。
ええアタクシの場合
幽霊より
ジェイソンより怖いのが
納税請求書 と
子供の成績表
ですわよ(இдஇ; )
コンチキショーめ
あぁそんなこと書きたいんじゃなかった。そうそう、夏でも冬でも関係なく霊感人間は忙しいのです。最近は閉じちゃったから殆どノープロブレムなんだけど。でもね、この歳になってようやくわかってきたことがあるので書き付けしておきます。(ボケないように)
昔々のわたくしはたいそうな霊感人間でございやして。それはそれは難儀しました。だってね。いろんな場所行っては貧血のように血が引いたり、身体が痛み始めたり、とにかくいろんな不調が出るので、仕事してる時はとくに困りました。
それが嫌でいろんな工夫を凝らしてたんですが、それがどんどんコチラの世界へ入っていってしまうという負のループ状態になっていきました。
その一番多いケースが、現場で某かが身体にのしかかってきたとしましょう。必ずその晩に幽霊さんが枕元に立つんです。そう枕元にね。
いつだったか、落ち武者さんは自分の生首を手に持って、首より下しかない身体で枕元に来ましたし、私の布団を囲むように飯盛女郎さんたちが鬼のような形相でズラーっと並んでいたこともありましたっけ。
だいたい皆さん身の上話をしていって、数日ぐらいで出なくなりますね。飯盛女郎さんたちは長かったのですが、一ヶ月ぐらい夜な夜な出てきては身の上話、国はどこだとか、何が辛かったとか、どうして殺されたのかとか、おのおの話されて、それで納得していったんでしょうか。ある日夢を見たんです。大きな通り(たぶん東海道)で正装した彼女達がずらっと並んで 深くお辞儀していったんです。それが最後でした。もう二度と彼女たちは私の前に現れませんでした。
五右衛門風呂で処刑された男性や冤罪で晒し首になったお侍さんや、そんな人たちが代わる代わる夜な夜な枕元に出て、身の上話をしていく。最初は恨みつらみで目がつり上がっているのに、話を聞いてるうちにどんどん目尻は下がって泣き出していく。最後は納得するんでしょうか、皆さんどこかへ消えていきました。
昔っからこの手のスプラッタな幽霊さん、それも惨い殺され方で亡くなった方たちと接触することが多くて、とあるスピリチュアリストさんは私が穢れてるからそんなものを見るのだと汚物を見るように言われたことありました。
いや私はどう見られても構いませんが、幽霊さんたちに失礼じゃありませんかね?皆さん被害者ですよ。惨い歴史の犠牲者たちです。よくもまあそんなこと知りもせず言ってくれやがったなと怒り心頭ですよ。
最近になって隠していた過去がどんどん露わになってきたんですが、私の前世のほぼ殆どが虐待、リンチ、処刑、生贄で死んでおりまして。だからこんな身の上の幽霊さんたちと引き合ってしまうのだなと実感した次第です。これがほんとの引き寄せの法則というものですね。
同じ身の上の者同士引き合うのですよ。そして私は彼らを何らかの形でケアをしていくことで自分のトラウマを昇華していく、という、うまい関係性だなと妙に納得してしまいました。
さてそんな私も最近はめっきりこんなことが無くなり、いやあるかもしれないけど、朝起きたらすっかり忘れてしまってるので、もう覚えてる意味は無くなったんでしょう。なぜなら幽霊さんたちが枕元に立たれたのは、今住んでいるこの土地に引っ越してきたばかりでした。
戦国時代では合戦場であり、たくさんの人が亡くなった場所です。そして旧東海道沿いという場所柄、宿場町がありました。飯盛女郎たちはそこで働かされた可哀想な女たちでした。
きっとここに引っ越してきて、ここにはこんな哀しい歴史が埋まってるんだよ、だからお前たち、できれば過去に想いを馳せ、少しでも供養の気持ちを傾けてほしい。そして、今あるのは 過去生きてきた人たちのおかげだと感謝して、今ある幸せを噛みしめて、楽しんで生きていってほしいと、切なる願いが隠されていたのかもしれません。
しかし枕元で泣くのは過去の人ばかりでなく、現代人も多かった。皆さん困っていたり、とんでもなく根性の曲がった最低な人もいましたし。美談だけでは済まされないのですが、ただただ言いたいのは、私にとって幽霊は怖くなく、むしろ毎年春に来る納税請求書と保険の請求書と子どもの成績表ほど怖いもんはありませんぜ、という話でした。