おはようございます。
所用のため、昨夜名古屋入りしました。
有吉佐和子さんの名著「複合汚染」(新潮文庫)に
あらためて感動させられております。
心に響いた箇所を書き留めておきたいと思います。
国を支配する者にとって、忘れてならないものは大自然の動きである。どの国の国民も農作物を食べて生きるのだから、農作物を作る気象条件は支配者にとって瞬時も目をそらすことができない筈である。・・・(中略)・・・
英国紳士たちは園芸趣味を持つことによって、土を忘れなかった。土中の微生物と、土上の植物との関連を注意深く見守り、花と虫、果実と野鳥、そして人間と彼らのかかわりあいを探り続けていた。博物学者たちは多岐にわたる彼らの専門分野で、動物と植物の共栄関係、あるいは動物同士の、あるいは植物同士の共栄関係について、自然界には人智でまだ理解し得ないものがあることに気づいていた。
P337
有吉佐和子さんとは、てっきり変人だと思っておりましたが、
こういう言葉に当たると、
いかに先見のあった人だったかがよくわかります。
果たして現代のどれだけのトップたちが
彼女の言う大自然の動きを意識しているのでしょうか。
※午前7時の名古屋は曇り空。
それと、奈良県五条市の社団法人「慈光会」の中心人物であった
医者の簗瀬先生の言葉が本当に心に刺さります。
これは、有吉さんによる昭和49年のインタビューでの発言ですから、
40余年前のことで、
これ以降も人々の意識は変化しているのでしょうか?
何とも怪しい限りです。
「自然と人間は切って切り離せるものやないのです。それを切り離そうとしたのが、近代農業で、今日の地獄を招いたのです。私は有機農業以外の方法では日本民族は生き残れないと思っています」
「いまこのあたりで75歳以上のお百姓さんは、今年は田ァから一石もらった、二石もらった、いや去年よりはもらえなんだという言い方をしますが、60歳以下の人たちは、今年は田ァからなんぼ取った、取れなんだと言うのです。言葉が、もう違うてきてるんです。昔の人は自然を敬っていましたから、米でも野菜でも、自然からもらったのだと考えていました。田畑から作物を取るというのは不遜です。言葉の違いは精神の違いです」
本当に、この頃は言葉が違ってきた。私でも子供の頃は太陽を「お日さま」と呼んでいたし、月は「お月さま」と言いなれていた。今の子供に、こう呼ばせている親が何人いるだろうか。
太陽と水と土と緑。この大自然が、人間を生み、育て、成長させている。この最も大切な事実を、学校教育でも、家庭教育でも、教師や両親は忘れないでほしい。
P307-308
「言葉の違いは精神の違いだ」という言葉が本当に重い。
田から取るのではなく、いただくという大自然に対する謙虚さに
昔の人たちの智慧を発見します。
確かに今僕たち人間は傲慢になり過ぎているのだと痛感するのです。
自然に感謝、お日さま、お月さまに感謝。
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