ルールや規則の裏側には保障があります。

破った場合の罰があれば、一方で守った時の補償も

あるということです。

だから否が応でも、無理やりにでも人は自らを

ルールに縛りつけようとする。

そして、気がつくと雁字がらめ・・・。




カフカの短編に「掟の門」というものがあります。

文庫本にしてわずか3ページほどの超短編。

あまりに凝縮されている内容なので、解釈が

難しいといえば難しいのですが、

これを読んで人間の在り方を考えるというのも

粋でしょう。




掟の門は誰にもひらかれているはずだと男は思った。
P10

たずさえてきたいろいろな品を、男は門番につぎつぎと贈り物にした。そのつど門番は平然と受けとって、こう言った。
「おまえの気がすむようにもらっておく。何かしのこしたことがあるなどと思わないようにだな。しかし、ただそれだけのことだ」

P10

「欲の深いやつだ」と、門番は言った。
P11




人は誰しも自分の妄想や自ら作り上げた掟に

縛られているんですよね。

欲の裏返しだということです。自省。



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