下巻に入り、さまざまつながると同時に、

世界というシステムについての理解が深まります。


P545
問題はどこにあるのだろうか。
フランスの二百家族―銀行家にある。独裁者スターリンを作り出したのは銀行家であり、何かものを言う人間を社会から締め出してきたのも銀行家である。その銀行家は軍隊に資金を与え、そちこちの貿易商人を動かして植民地をひろげるために、政治家という人形を次々と生み出してきた。


P569
石油をめぐる争いと、そこから得られるガソリンを使う自動車の開発と、もうひとつ、石油を精製する化学工業の発達が同時に進行してきた。社会を動かす力は、20世紀に突入した時、これらの産業に大きく依存していたのである。台風の目が、石油の販売網を握るロスチャイルド家と、エンジンを握るドイツ産業界にあった。この両者がアメリカ大陸では同じ陣営にあったが、ヨーロッパ大陸では不幸にして、対立する陣営にあった。二度の大戦の原動力となった要素である。

P571
ところが従来の歴史は、政治家と軍人だけを調べて断罪し、商人と銀行家を野放しにしてきた。そのため次の戦争、次の侵略がおこなわれるという愚を繰り返してきた。

P597
イラクが創り出す中東の危機は、壮大なトリックであり、アラブ人ではない者が煽動している。外国への兵器輸出額は、イギリスとフランスを合計すれば、アメリカより多いことをご存知であろうか。それが死の商人の手でおこなわれてきた商取引である。ザハロフの足跡によって証明された死の商人とは、兵器メーカーではなく、戦争を起こす商人を意味する。ミッテランが中東のアラブ・イスラエル双方に兵器を送り込んで戦争を焚きつけてきたのも、ロスチャイルド財閥の力による可能性が高い。

P617-618
アメリカが敗退してベトナム戦争が終了するまで実に百年間、その間に日本人が侵略した時代も含めて、インドシナ半島は地獄のなかにあった。第二次世界大戦の地獄はわずか6年であった、と書けば猛烈な非難を浴びるだろう。ではインドシナ百年間の地獄とは何であったのか。千辛万苦した日々の憤激は、侵略された土地の人間が耐え、抵抗し、虐殺され、石油を浴びて火だるまになりながら全世界に「もうやめてくれ」と訴えた僧侶たちの姿のなかにあった。


この書籍は20数年前に出版されたものなので、上記の記述は

すべてその当時のものです。


人間の考え出した、創り出したシステムには

やっぱり限界があるのでしょうね・・・。