昨日の朝日新聞朝刊より。


音楽に限りませんが、仕事をする以上は時間を本当に大切にして、真剣に取り組むほかありません。その積み重ねの毎日が、仕事というものだと思います。そしてわずかずつでも自分を高めていかなくてはならない。一度でもこれくらいでいいと気持ちを緩めてしまったら、それを締め直すのは想像以上に大変なことです。


「この方は素晴らしい」と、私は人から影響を受けることが少なくありません。音楽での学びはほとんどマンツーマンで、人から教えられたことを吸収していくことで自分を磨いていきますが、さらに、音楽分野以外の方にお会いして、考え方や人間性から受ける影響も非常に大きいのです。


私たち演奏家は創造する仕事ではなく、楽譜というルールがありますが、それでも素晴らしい方々のあふれるほどの信念や情熱に突き動かされて、自分自身に「真剣であるか」と問い続けることを学びます。



一昨日のクラシック音楽講座 でも少しお話ししましたが、

生きていく上での師というものを持ち、

師から学び吸収し、そして自立していく、

その過程が人間の成長にとって重要なものなんだと再確認しました。

諏訪内さんはあえて演奏家に絞られていますが、

実はどんなことにもルールがあります。創造者にだってルールはある。

それこそが昨日も書いた 「システム」です。

当然「システム」には制限があり、時には「システム」であるがゆえの

問題もある。そのことを理解、受容することがどんな状況においても

重要だと僕は思います。

そのためには「全体観」、さらにすべてがつながって

ひとつである
ということを知ることが大切です。