デヴィッド・ボーム著「ダイアローグ~対立から共生へ、議論から対話へ」


を再読、斜め読みしております。



組織において全体を客観的に俯瞰でき、双方向での風通しの良いコミュニケ


ーション可能な場が創造できる人材を「真のリーダー」と仮定しましょう。


ボームは「対話」の重要性を説きます。


一方で、その問題点も。



対話における問題点。


人は自分自身についていくつかの想定を持っている。しかも子供の頃から、お前はこんな性格だとか、あんな人間だのこんな人間だのと、みんなに言われてきたのだ。良い経験にせよ、悪い経験にせよ、人は様々な経験を積んできている。こうした事柄が、対話しようとしたときに浮上してくる問題の一部なのである。

(P85)


ということで次のビジョンを共有することが大切。


どんな人も想定を持ち、自分の想定に固執し、神経的に不安な状態にある。根本的なレベルでは、人の状態は同じなのだ。

(P88)


つまり、真実に到達する「道」というものは存在しないことがわかる。対話においてどんな道を共有しても、そのどれもが重要ではないと、最後にはわかるのだ。あらゆる道の意味を理解すれば、「道のない」状態に至ることになる。一皮むけば、どの道も変わらない。どえもが「道」だからである―それは厳然たる事実だ。

(P99-100)



さらに、対話によりグループがきちんと機能していたら、たとえ誰かが問題を


持ち出しても、そういう行動すべてがともに考えるという行為になるだろうと


ボームは言っております。


この「対話」というのは壁を取っ払った深いコミュニケーションで、それぞれの


言動のバックグラウンドまでをも認識する方法だということでしょうか。




ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ
デヴィッド・ボーム
英治出版
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