普通自動二輪の卒検、2回目落ちた。しかし、なぜかそこには清々しさがあった。
実は、1回目を落ちた後、プレッシャーに押しつぶされそうになっていた。次落ちたらどうしよう。ここでまたミスしてしまわないか・・・そんな思いが駆け巡って夜も眠れないほどだった。
失敗しないようにと、イメージトレーニングを繰り返した。しかし、今考えたらこれが逆効果だったかもしれない。いざ本番になると、イメージトレーニングどおりにいかないことが起きる。すると、途端に精神が乱されてしまうのだ。
今回もそうだった。一本橋に思ったように正対できなかったことで、心に迷いが生じた。するともう頭が真っ白になってしまう。そもそも、度重なるイメージトレーニングで、頭はすでに疲労困憊だった。
細かいことを気にしたのも良くなかった。教官のアドバイス、スピードをつけて乗ること、YouTubeで言われていたこと。これを色々実践しようと思ったら、何が何だかわからなくなってしまった。
そもそも、練習では何も考えずにできていたのだ。もう身体では覚えている。そうなると、思考はもはや邪魔でしかない。ブルース・リーも言った。「Don't think, FEEL!!」。どうしようもなく落ちてしまったことで、自分がどれほどガチガチになっていたかを悟ることができた。
この経験は改めて自分を見返すのに役立った。そう、自分はプレッシャーに弱い。うまくやろうと緊張するほど、体が動かなくなるのだ。逆に、適当にやろうとした時ほど、すんなりうまく行ったりする(もちろん最低限の準備ができていることが前提だが。)
自分は幾分真面目すぎる。失敗は許されないと思うと、思うように体が動かないし、夜も眠れなくなってしまう。そこはもっと適当に済ませば良いのではなかろうか。
大切なのは「今」だ。未来のことばかり考えても仕方がない。過去の失敗をいくら悔いても、「覆水盆に返らず」。そして、今目の前のことに集中することが、幸福度を高めるという研究結果も出ている。
目の前のことに集中しよう。昔のことは昔のこと、先のことは先のことだ。これらはいずれも「今」の積み重ねでしかない。考えすぎは毒だ。
もっと自然体で。これが僕がうまくいく秘訣なのかもしれない。
最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方 (サンクチュアリ出版) 単行本(ソフトカバー) – 2020/8/5