価格戦略はどんなビジネスにとっても最も悩むところの一つだろう。
自分も最初はなんとなく1ヶ月1万円のサービスを開始した。最初ということもあり、ここで入ってくれた顧客は内容をよく理解していて優良な顧客が多かった。
相談件数が増えたたため、相談を受け付けないサービスを5000円で提供し始めた。すると、相談が必要な顧客の増加は減り、仕事が回らないという事態は回避できた。
しかし、5000円で入った顧客は、内容をよく理解していなかったり、入会してもすぐに退会してしまう人が多くなった。
一時的な収入は得られるかもしれないが、これを続けていたらブランド価値の低下や余計な作業を増やしてしまうことにもなりかねない。
そもそも、このビジネスの価値は完全に顧客次第だ。価格を上回る価値を受けるには、それなりの投資金額が必要になる。イメージは1000万円以上だろう。
逆にいうと、それだけの運用資金がある顧客であれば優良顧客として申し分ない。だとすると、価格を下げて全ての潜在顧客に媚びるのではなく、優良顧客に絞った価格戦略をとったほうが良いということになる。
また、前回の価格変更で学んだこととして、価格を上げる前にアナウンスすると、駆け込み需要が発生する。それまでの潜在顧客がこの機を逃すまいと入ってくるのだ。
ホームページの更新を続けていれば、潜在顧客は累積的に増えていく。だとしたら、価格を徐々に上げれば駆け込み需要を発生させ続けると同時に、ブランド価値を上げることにも繋がるのではないだろうか。
一方で以前からの顧客の価値は据え置くことで、却ってロイヤリティを上げることができるだろう。
とにかく、5000円のコースの募集は間も無く終了させようと思う。もちろん、一番大事なのは価格以上の価値を提供することだ。そのために不断の努力が必要だ。
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ダン・S・ケネディの世界一ずる賢い価格戦略
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