あらゆるものがネットで調べられる現代においては、単に情報を持っているだけではもはや付加価値はない。付加価値があるのは以下のようなところだ。

1. 情報をまとめる

あらゆる情報が氾濫するネット社会においては、情報を取るよりも取捨選別する方が骨が折れるし、ある程度のリテラシーも必要となる。よくまとまっていれば、情報源よりも「まとめ」の方が注目を集めることさえある。「NAVERまとめ」や各種まとめサイト、キュレーションアプリが隆盛しているのもこの流れに沿ったものである。

2. より深い情報を持っている

ネットに出てくるのはあくまで表面的な情報だ。そこにはないより深い情報や人間関係などの微妙な温度感などは現場の人しかわからない。しかし、動画などを通じてネット情報がより高度化することで、その付加価値は薄まっていくだろう。付加価値を維持するためには、積極的に情報を取っていく記者的な動きが必要になってくる。

3. 情報をもとに考える

これは簡単には真似できない。物事を考えるためにはそれなりの知識と考える力のトレーニングが必要である。あらゆる情報に手が届く状態で生活している人は、自分で考える力はどんどん衰えていき、意識してトレーニングする人との二極化が進むだろう。それができる人は、「一次情報者」として付加価値を維持することができるだろう。

自分が扱う株式は、そもそも公開情報をもとにすることが前提となる。したがって、最も付加価値を与えられるのは「考える」ことである。これはデジタルで処理できるものではないか、少なくともプログラム化できるのはまだまだ先のことになるだろう。考える力を鍛え続ければ、まだまだAIに追いつかれることはないと思いたい。