メンタリストDaigoが書いた本。中身は驚くほど薄いが、読むとそれが文章術を活用したものだと言うことがわかる。

ポイントはそんなにたくさんない。その中でも特に役立ちそうなのは以下の2点。

1. 書き過ぎない
2. 自分で書かない

書き過ぎない

たくさん書かないことで、人は勝手にあれこれ中身を想像するという。パワーポイントを使ったプレゼンテーションはまさにこれを活用したものだ。資料を読むと大してロジカルじゃなくても何となく納得してしまう。

具体的な条件を思い浮かべさせるということも重要だ。例に書いてあった「成功者は決して夢をあきらめない」というより「成功者は『飢え死にしそうな時でも』夢をあきらめない」の方が切迫した様子が伝わってくる。

自分で書かない

最初なんのことかと思ったが、要は読み手の立場に立って書くということだ。自分が書きたいことをいくら書いても、相手に全く伝わらないことは日常茶飯事。それを防ぐため、最初から自分を消して読み手の立場から書くということだ。

特に、文章で物を売ろうと思ったら相手の心をくすぐることが必要だ。「読み手の欲求を満たす物がある」ということを示すのである。そのためには7つのトリガーがあるという。

1. 興味
2. ホンネとタテマエ
3. 悩み
4. ソン・トク
5. みんな一緒
6. 認められたい
7. あなただけの

よく見ると、情報商材のセールスページに取り入れられている内容ばかりである。しかし、怪しい情報商材に限らず、いいマーケティングはこれらのどれかに対応している。

例えば、ライザップがあれだけビフォーとアフターの写真を出し続けるのは、それが「痩せたい」という多くの人の悩みを解決すると感じさせるからだ。

あとは何度も繰り返したり、話しかけるように書くなど、具体的なテクニックを示している。うまく使って自分のビジネスに活かしたい。

人を操る禁断の文章術/かんき出版

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