大阪へ旅行に行ってきた。
今まで数回行ったことがあったが、今回はよりディープなものを求め、
「日本で唯一暴動が起きる場所」として有名なあいりん地区へ行ってきた。

あいりん地区の入り口である福祉センターへ行くと、道の反対側からすでに
異様な雰囲気に包まれていた。そこにいるのは顔を黒々としたおっさんだけで、
まっすぐ歩けるような人も少ない。昼間だというのにほとんど音がしない感じがした。

近くのホテルには「福祉歓迎」といたるところに掲げられている。
どうやら「生活保護をもらっているひとなら取りっぱくれはないから泊まっていいよ」
ということらしい。通りで大阪は生活保護の割合が多いわけだ。

地区の中には最低700円から泊まれる宿もあった。もともとホテルだったみたいだが、
いつく人が多いのか、「アパート」と名前を変えているところもあった。

トイレを借りるため、地区の中にあるパチンコ屋に入った。
休日のパチンコ屋といえば、亀有しかりどこだって人が溢れてジャラジャラとうるさいものだが、
ここは人がほとんどいなくて、いる人も玉が出ていなかった。
「パチンコなんて最底辺」だと思っていたが、ここにはパチンコをする金すらないという
現実を目の当たりにした。

あいりん地区事態もすごいが、隣の飛田新地を抜けて(ここはまた天然記念物級にすごい)、
一段高いところに階段で登ると、新しい構想マンションが立ち並ぶ天王寺地区に出た。
ここにくると、さっきまでいた所が別の国か別の時代だったような感覚に襲われる。
「格差社会」という言葉は嫌いだが、ここはそれを生で感じさせられる場所だった。

かつての大都市にはどこにでもこのような日雇い労働者の街があったようだが、
今ではその多くは姿を消すか、外国人の格安宿泊所として姿を変えている。
大阪にだけそれが残っているのは、行政の怠慢を疑わずにはいられない。
きっと怖い人達の資金源にもなっているのだろう。

橋下市長も西成区については着目しているようなので、ぜひ改革を断行して欲しい。