絶好の行楽日和となった、11月3日(水・祝)の文化の日。

阪神百貨店で京都の老舗料亭「下鴨茶寮」のお弁当を買い込んで、
大阪城・西の丸庭園へ。
http://www.shimogamosaryo.com/

目的は、10月から開催されている『平成中村座』の歌舞伎公演。


西の丸庭園に、こんな体育館みたいなおっきな芝居小屋を建てちゃうとは。。。


『平成中村座』の大阪公演は、2002年に扇町公園で開催されて以来、8年ぶり。
前回はチケットが取れずに悔しい思いをしたので、
今回は何が何でも行きたくて。。。

演目は、『平成中村座』ではおなじみの「法界坊」。

憎めない悪党でありながら、残忍さをあわせ持つ法界坊が繰り広げる騒動と
愛憎と執念を描いた歌舞伎狂言。

“鯉魚の一軸”(りぎょのいちじく)をめぐって二転三転していく
悪だくみの数々は、テンポよく突き進み、
また、そのコミカルでユーモラスな掛け合いに、会場は始終大爆笑の渦。


歌舞伎ではあまり見られない“だんまり”の場面も取り入れられていて、
これがまた、めちゃくちゃおもしろい。

“だんまり”とは、『照明は明るいけれど暗闇という設定でやる無言劇』。
お宝を奪い合う場面とかで効果的に使われるんだけど、
音楽に合わせて、その状況をパントマイム風に無言で演じるんです。

「法界坊」では、“鯉魚の一軸”を、欲深い乞食坊主の法界坊をはじめ、
永楽屋番頭の正八や山崎屋勘十郎らが奪い合う場面で使われていました。

幕間の休憩まで2時間。
アドリブ満載、客席を役者が行き交い、
はたまた客を巻き込んでのドタバタ劇に、時間が経つのも忘れ、
夢中になって観ていました。

休憩を挟んだ後半は、前半とはガラリと雰囲気を変えた、
華麗な舞踊からスタート。

法界坊と野分姫の霊が合体したお組そっくりな葱(しのぶ)売りの女が、
徐々に本性を現しながら変化していく様を、
ダイナミックなアクロバットや早変わりなどを織り交ぜながら魅せていきます。

そして、いよいよクライマックス。
舞台の奥が開け放たれ、明るい日射しとともに、バックに大阪城がお目見え。
とたん、舞台に奥行きが出てくるわ、そのスケールの大きさに
言葉がありません。

もう、圧巻!
感動!

観に行ってよかった~!




「大阪平成中村座」
http://www.ktv.co.jp/nakamuraza/