アンチキリスト | THOUSAND WINDS

アンチキリスト

ニーチェのアンチキリストと言う本の意訳本を持っている。
キリスト教の信者の価値観の逆転について手厳しい批判が載せられている本。
実は私もなんちゃってクリスチャンとして、それ読むと
虫酸が走る、不愉快で仕方がない。
強い者、権力のある者にこそ価値があるわけで、
弱い者、搾取される側の者は淘汰されるしかないと言う、
古代ローマ帝国的な思想にのめり込んだニーチェ。
ただ客にこんな悪本があるからこそ、
ニーチェが嫌いにはなれないと言うのもあるのだが。
彼は人が言いにくかった事を堂々と指摘した。
キリスト教の出来た経緯や当時ヨーロッパを席巻していたキリスト教的な思想の
毒を言い当てたように見えてならない。
禅キリスト教の誕生と言う本に出ていた、
最近ヨーロッパでの若者の教会離れについて。
あの宗教はもはや若い人をひきつける魅力はないのだろうか。
ニーチェの極端な読みはどうかと思うが、
キリスト教の厭世的な思想、来世願望的な思想は
ついにはニヒリズムに陥る危険をはらんでいる。
現実に足を置いてその上で生きなければならないのだが、
今生きている恵みを捨てて、死んで復活した後に望みを抱くような信仰は
この世界を退廃させるだけ。
それは解る、わかるのだが、
やはり今の世の中にある権力のヒエラルキーを
全面的に肯定する思想に
たまらなく不快な感じを受ける。
弱き者の立場として。