失われし物語を紡ぐ | THOUSAND WINDS

失われし物語を紡ぐ

かつてよそで書いていた小説のエピソード
大きな戦争もなかった
ただ巨大化した植物が
街を食いつくした
スギ花粉の一万倍の毒性のある花粉を撒き散らして
竹の一万倍の増殖スピードにより
数十キロに渡る根によって
建物は崩壊した
地球は自ら産み出した
スーパープラントによって侵された
先行き長くないと
地球を見限り、火星に移住した人々
そこでも原因不明のパンデミックに見舞われ、
残された人らによって
火星地下に巨大な
コンピュータネットワーク網が構築された。
その中に仮想現実の世界が作られ、移民の者はそこで現実逃避して
滅びの道を歩んだ。
残されたコンピュータ環境の中の世界
その中に元は外からアクセスした人間をもてなす為作られた
疑似人格NPCらが、
現実の人間に代わってこの狭い箱庭の世界で生きていた。
そのお話はそんなはかない人の忘れ形見の
世界のかたすみで
ごく普通に生きる人の営みを
描いている。
この失われし物語、
再開のめどは目下の所、立たず