眠れない夜は | THOUSAND WINDS

眠れない夜は

眠らない。
昔は夜が怖かった。
自分一人だけが暗い中起きている事が。
何かが見えたり聞こえたりするんじゃないかと不安だった。
教会に行ったり、宗教的な本をかじるようになり、
いつしか前ほどは暗闇が怖くなくなった。
だから夜明け前寒さで目覚めても、寝られぬのならそのまま起きているようになった。
むしろ暗闇が好きになったかも知れない。
薄明の中でロウソクの灯りだけで行われる礼拝に参加する事もあって。
逆に思うと、迷信だのお化けだのみたいな、世間的には幼稚くさいと思われる事柄を
信じなくなったらしい。
人に作られた新しい神話をうのみにして、
子供の時から感じていた、
あの暗闇の中の実在について
鈍感にされてしまったのではないかと。
このところは昼の明るさよりも夜の暗さの方が好き。
光があるからそこに絶望が生まれる