反った刀を眺めていて | THOUSAND WINDS

反った刀を眺めていて

地元は京都のおみやげ屋にて、当時新撰組がはやっていた関係から、
念願の模造刀を買いました。
かなり前の話。
それが部屋のすみっこに立て掛けてある。
当然かざりものでしかなくて、
それでもさやから降りだすと一丁前に研ぎあとのような紋がある。
刃はついてないから、全く何の役にも立たない。
昔のさむらいはこんなの持ち歩いてたんだなみたいな気分を味わう程度。
一応家は大昔士族だったらしい。
おもちゃとは思いつつもつい抜き出して、剣道みたいに構えると、不思議な気分になる。
何か魂だけタイムスリップするみたいな。
もしも本当に戦国時代あたりにタイムスリップして、
手元にこんな役立たずな飾り物の刀しかなかったなら、
かなり心細いだろう。
これがちゃんとした実刀だと仮定したとしても、
野党荷でも襲われて果たして生き残れるか。
まだ槍みたいなのの方が安心かも知れない。
今の時代に生まれてよかった、少なくともこの程度の
貧相な鉄の武器で身を
守らねばならない世に生まれなかっただけでも。