現在の指導要領を作った

文化庁次長・合田哲雄氏の話を

聞きに行ったとき

働き方改革についての

今でも印象に残っている話がある

 

「先生方は、本当に献身的に

働いていらっしゃる

勤務時間より前に出勤して

子供たちが教室に来る前に

窓を開けて、空気の入れ換えを

してくださっている

机を整えて、

子供たちが登校してきたとき

気持ちよく教室での一日を

スタートできるようにと

でも、そういうのを

やめにしませんか?

窓を開けるのは

子供たちに任せたらいい

先生は、勤務時間の開始時刻に

教室にいればいい」

 

指導要領は、準・法的なものなので

そこに書いてあることを

やらないと問題になるが

逆に言えば、そこに書いていないことは

やる必要のないこと、と言える

そして、教員のやっていることは

書いていないこと

必要以上のことが

ものすごく多い

授業時数一つとってみてもそうで

今年の春まで

年間標準時数と示されている時数の

100時間以上も多くの授業を

普通にやってきた

ようやく、余剰時数を減らそうという話が

文科省から出て

各自治体の教育委員会も

動き出したばかりだ

 

指導要領には、

○○しなさい、ということは

ほとんど書いていない

各自治体の教育委員会が

悪くいうと、忖度して

余計なことをたくさん盛り込んで

例えば、標準時数より

多くの授業をする学校は

やる気のある学校だ、などと

推奨してきた感もある

 

例えば、どこの学校でも

当たり前に作成している学期末の

「通知表」は

学校の校長が発行するもので

通知表を出さなければならないという

法的な縛りはない

運動会も文化祭も同様だ

どれも法的には

やる必要のないものだが

やらない、という選択肢は

普通の学校にはない

 

では、そういうものを

やめてしまうのはどうだろう?

私は、全然かまわない

保護者や地域が文句を言うだろうが

きちんと説明すれば

多くの人は理解してくれるだろう

みんな、当たり前と思っているだけで

本質については

知らないだけだからだ

 

  (続く)