小山内美江子さんが亡くなられた

「3年B組 金八先生」が放映されたのは

私が高校に入った年だった

社会現象にまでなった金八ブームは

当時の社会情勢を反映していたのだろう

「いい先生」のイメージは

そのようなドラマの中で作られていった


私もその影響はとても強く受けた

金八先生みたいな先生に

なりたいと思っていた

ある意味、スーパーマンが

悩める中学生の問題を解決してくれる

そんな幻想が刷り込まれたのは

小山内さんの意図したことではなかっただろう


昔は先生は尊敬され

保護者が先生の都合に合わせるのが

当たり前の世の中だったが

勤務時間外でないと

連絡さえ取れない家庭も増え

面談の希望を取ると

夜7時過ぎか、休みの日でないとダメ

などというのは珍しくなくなった

私も、極力そんな要求に

あわせてきてしまった


隣の先生はやってくれるのに

比べられて、不本意ながら

要求を飲まざるを得ない教員もいただろう


そのように

学校は何でも親切にやってあげるようになり

どんどんサービス業化していった

サービスは、すればするほど

顧客(子供や保護者)の期待と要求を高め

その結果、やりきれなくなった時

理不尽な不満感を高めていくことになった


どっちもどっちで

今の働き方が当たり前になってしまったのだ


しかし、今は令和の時代

昭和の価値観は、

受け入れられなくなってきている

私たち世代が「当たり前」だといって

やってきてしまったことは

結果的に、若い世代を苦しめることに

なってしまっている

私の嫌いな言葉だが

「ブラックな仕事」だと言われるように

なってしまっている


   (続く)