今年度もいよいよ幕を閉じる日が近づいてきた

明日は暦の関係で卒業式だ

昨日、午前中に話すことをまとめ

卒業式の式辞を2本書いた

一つは、今日行われた予行練習用で

もう一つは明日の本番用だ


卒業式は、6年生と話ができる最後の機会

卒業する子どもたちに伝えたいことはたくさんある

どうしても話が長くなるので

いろんな工夫を重ねてきた

話を予行と本番に分けるのも

そんな工夫の一つだ


校長になって、最初の数年は

卒業式に何を話すのか、大袈裟に言えば

一年間ずっと考えていた

伝えたいことは、いつも一つなのだが

そのメッセージを彩るエピソードを

どのように用意するか、毎年悩まされた


一年目はアインシュタインの言葉を使った

事前に特別暗唱課題として

6年生にアインシュタインの言葉を覚えてもらって

式辞の最中に全員で暗唱してもらった

二年目はコロナによる突然の休校の中

卒業生のみの参加で、ぶっつけ本番で実施となった

その年は、彼らが秋に歌った歌を使った

三年目はコロナ禍で、朝礼などの集会は

ほとんどオンライン化されていたので

事前に朝礼で話を始めていた

大坂なおみの生き方から学ぶ話だった

そして4年目。途中崩れかけた学年だった

この年の2月に

ロシアがウクライナに侵攻した

この年は、「ワンダー」という本から

「判断に迷うことがあったら

優しさのほうを選びなさい」という格言を元に

予行と本番、二日に分けて話をした

(コロナ禍では、卒業式の時間を30分程度に

抑えよとの通達があったので

以前のように長く話すことはできなかった)

そして、去年は

一昨年に続いて、落ち着きのない学年だったので

卒業式までにも、何度か直接

子どもたちに話す機会があった

去年のテーマは、相田みつをの

「しあわせはいつも」にした

時間的にも、最も短い挨拶になった


去年の挨拶は、非常にコンパクトにまとまっていて

悪くないな、と思ったが

終わったあと、何人かの保護者から

とても良かったとお褒めいただいた

今までで一番短いスピーチが

一番受けが良かったということだ


その後、様々な場所でスピーチを聞いたが

確かに、普段関わりのない人のスピーチなんて

いくら心がこもっていたとしても

大したことは伝わらないということがわかった

それなら、スピーチは短いに越したことはない


今年は、始め考えていたものを

今日の予行で話すことにして

明日は、シンプルに

短くまとめたスピーチをする予定だ


結局、一番大切なのは一つだけなので

あれもこれも、というのは

話す者の自己満足に過ぎない


だが、短くまとめるのは本当に難しい